組織の作り方4~中小企業の社長が組織化を考える時に読むブログ~

組織の作り方4

~中小企業の社長が組織化を考える時に読む本~

第4章使える組織図の作り方

第3章で仕事を見える化しました。
ここまでの内容を組織図に落とし込めば使える組織図が完成します。


下記テンプレートに役職と氏名を記入しながら「誰が何をするのか」が分かる、使える組織図を作りましょう。

 

その際に気を付けるべきポイントを以下の各節で解説します。
この組織図の特徴がマネジメント会議(部門長会議、管理職会議)を真ん中に据えている事です。
最上段の経営会議は意思決定と検証が仕事です。
各部門長が各部門の日常業務運営の責任者です。
部門長会議(管理職会議)が業務運営上の課題発見及び解決の機関となります。
上下左右のハブ機能(要)となります。

さらに、組織図上で見える化する事で管理職に部門の責任者としての自覚を持たせる事が出来ます。
その結果(自分ごととして)使える組織図となります。

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第4章1節.経営と現場

経営と現場を分離する事は重要ですが経営の仕事は抽象的で分かりにくい物です。
特に社長の仕事は各社各様になります。
が、絶対に外してはいけない唯一の仕事があります。

それは、社長は全社の目的と方向性を定める事です。

それ以外の仕事は他の人に任せられるようにするのが目指すべきゴールです。
そのゴール=目標を設定するのが経営の仕事となります。

経営は目標設定。

P:管理職(と経営)が目標設定と計画策定。

D:以下の現場の従業員が実行。

C:管理職(と経営)が検証。

A:現場が改善策を立案し実行。

のPDCAサイクルを回せるようになることが本書の目指す組織化のゴールです。

 

経営と現場の違いを踏まえた上で組織図の上下について作成します。

最初に経営欄を記入します。

経営の仕事をしている人の名前を記入します。
仕事の棚卸を行い経営の役割分担を行います。
共同代表ではなく代表は一人だけを記入します。
経営とはたった一人が責任を負う事です。
創業間もない会社では共同経営者の形式をとっている会社もあります。
が、誰が最終的に背負うかを明確にします。
二人以上で共同代表を名乗っている場合は、話し合って一人に絞ります
名前だけ、形だけの人は記入しません。

例1:社長の家族や親族で株主というだけの人は記入しません。

例2:対外的に営業上の役職を名乗っている人の名前は記入しません。

上場企業でないので、取締役会や株主総会などの記載は重視しません。

※この考え方については、経営と所有の混同や指揮命令図や会議体と混同していると大企業の方や組織論の先生は指摘しますが、中規模企業が使える組織図を作る事が目的なので無視して結構です。

経営課題を記入します。
組織図上の経営欄横に記入します。

経営課題例

例)会社の将来ビジョンが無い。

例)人材計画が無いため社員の平均年齢が高い

例)設備投資計画が無いため設備の老朽化が目立つ。

 

各部門の責任者名を記入する。

出来る限り経営以外の人の名前を記入します。
(こいつに任せても大丈夫だろうか?と心配されるのは分かりますが、今いる人材で何とかしなくてはいけないのが中小企業の現実です。伸びしろを考慮したいものです)
社長や経営が兼務している場合は、(兼)○○と記入します。
前述の経営の項目と同様に名前だけ、形だけの人の名前は記入しません。

 

マネジメント(部門長、管理職)会議の参加者名を記入する。

経営からの参加者は規模により異なります。
経営会議の中からNo2が参加し、なるべく社長が参加しない形が望ましいです。
(社長が参加すると参加者全員が社長に対してお伺いする癖から脱却出来ないからです。)
各部門から部門責任者が参加します。

マネジメント(部門長、管理職)会議は経営と各部門の責任者とで既存事業に関する目標設定、計画策定、実行結果検証をする会議体です。経営で意思決定したことを現場に落とし込む事と現場で解決できなかった課題を管理職が議論し解決する事が目的となります。

これまで
「経営が決めていたこと。」
「社長に相談していたこと。」
を会議の場で議論し決定します。

⇒第4章5節マネジメント会議で詳説致します。

各部門の人員名を記入する。
部門がいくつかの課などに分かれていればそれぞれの課の責任者と在籍者を記入します。
漏れなくダブりなく記入する事が原則となります。
兼務の場合は主要業務に名前を記入し、兼務業務は(兼)と記入します。
組織内の各業務が漏れなくダブりない状態であれば整合性の取れた組織図となりますが、組織内の横の連携が整理されていないと漏れやダブりのある状態となります。
次節の各機能を整理する項目で整理します。

※マネジメント会議と銘打つ理由について。
私はなるべく横文字を使わず平易な言葉で伝えるようにしています。
が、ここでマネジメント会議と横文字で名付けたのには理由があります。
管理職会議や部門長会議など既存の組織にも同様の会議体があるかと思われます。
従来の名前をそのまま使うとそのままのイメージが残ります。
新しい会議体として会議の目的、方法について再定義するためにカタカナ名称としています。
新しい言葉を参加者全員が同じタイミングで認識する事で認識のズレを無くします。

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第4章2節.組織の各機能を整理する

機能別組織は全体最適を目指して機能ごとに分業化されています。
全ては必要な機能のはずです。
しかし「人に仕事をつけているため」本末転倒になっているケースが見受けられます。

ここでも仕事の棚卸を活用します。
マネジメント会議参加者が各部門の全員の仕事の棚卸を集約します。
各部門内で整理できなかった部門間をまたがる仕事について部門責任者同士が議論し決定します。
例えば、製造業の場合は、仕入、製造(加工)、開発、営業、配送などの直接的に製造や販売に関わる部門と総務や経理などの間接部門となります。

請求書発行の業務は営業事務なのか経理部門なのか?

配送業務は製造なのか営業なのか?

など全社で議論しながら決定します。

正解はありません。
が、全てはお客様視点から考えると最適化が可能になります。

営業畑一筋、経理畑一筋、製造畑一筋の部門長が議論すると議論ではなく喧嘩になりがちです。
お客に間違いが無く良い物を素早く提供出来るのか?
を考えると自ずと結果は見えてきます。
(ただし、お客様は神様ではありません。何でも安請け合いする事が良いわけではありません。この辺のバランスを考えるのはマネジメント課題ではなく経営課題になります。当事者同士はどうしても自部門ファーストになるからです。)

第1章1節の機能不全な組織で取り上げたように組織は外部環境と内部環境に応じて変化します。各機能についても仕入れて売るレベルから、規格をそろえて仕入れ企画を考えて売るレベルへと進化します。

商品規格、商品企画、商品開発、マーケティング、広報などの考える機能は部門長以上か経営が取り扱う事になります。

第4章3節. 機能別組織図の作り方

仕事の棚卸、職務記述書作成途中のマネジメント会議で何度か各部門の機能についてすり合わせを行ってきました。以下では、実践編として貴社への落とし込み方のコツを解説します。

第4章3節.1・提供する:企画・開発と提供(製造・サービス)

商品やサービスと代金を引き換えるのが商売の基本です。
売る物やサービスが無ければ成り立ちません。
提供を担うのが製造部門やサービス部門となります。
製造部門の場合は、最小のコストで一定品質の物を製造できるのかが目標になります。
設備と人件費をバランスさせる事が機能の目標となります。
サービスの場合は、一定品質のサービスを提供出来る人材を速やかに育成(採用)する事が重要です。
ここで重視したいのが決められた規格です。
私は医薬品製造業の会社員経験があります。
医薬品は直接人体に影響を及ぼすので工場の規格が定められています。
その工場で一つ一つの商品の規格が厳密に定められています。
だからこそ、販売される商品の品質は一定です。
しかし、私が独立後支援した一般的な中小企業の規格は極めて曖昧です。
例えば食品であれば規格の要素としては「質・量・見た目(味・香り)」などがあげられます。
量は100gと決められたのであれば100~110gと決められています。(食品表示法の例)
サービス業の場合には1時間当たり○○円と設定していれば時間内に全ての手順を終えなくてはいけません。
その上で単位時間の生産性や顧客満足度を目標と設定します。
中小企業の各現場では提供する部門の目標設定が曖昧です。
今一度機能の本来の意味を見直したいものです。
組織化を目指す規模になってくると重視したいのが企画・開発の機能です。
今までと同じ物やサービスを同じように提供するだけでは業績は頭打ちです。
既存事業は「規格」を守って生産性を高めつつも、新商品・新サービスを開発したいものです。ただし、守る職人の頭と攻める開発の頭は別物です。
既存部門責任者に両方を担う人材はいません。
経営、部門長横断の課題になります。

私が中小企業に一番期待しているのがこの「開発」です。
真にイノベーションを起こし世の中を変えて欲しいからです。

私は事業再生コンサルタントを行っていたので、中小企業には、人・モノ・金の資源が乏しいのは重々承知しています。それでも新商品開発を行い新しい市場を開拓して欲しいのです。目先を変えて誤魔化し補助金や助成金でお金を貰う。そんな小手先の商売は止めて欲しいです。お客様にとって良い物、世の中を変えるものを作り出して欲しいのです。そのためには「うんと」勉強しなくてはいけません。

が、それが出来るのが中小企業だと思います。
大企業が過去の「モデルチェンジ」で茶を濁している間に「アイデア」と「スピード」で大企業を「ぎゃふん」と言わしてください。また、過剰品質で大企業と競うのはやめたいものです。中小企業の「おもてなし」「ホスピタリティ」は素晴らしいのですが、それらは全てコストです。マスコミなどで取り上げられれば一時的には業績は良くなるでしょう。

しかし、単純労働はどんどんAI(人工知能)にシフトします。
中国西安に視察に訪れた時に日本のガラパゴス化の現実を思い知らされました。
屋台もタクシーも全てスマホで決済が完了するアフターデジタルの姿を目の当たりにしました。
政府が補助金を出して町の小売店にカード決済をさせている日本との彼我の差を嘆きたくは無いのですが。

私の思いが強すぎて大きく横道にそれてしまいました。

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第4章3節.2・売る:マーケティングと営業

売る機能も2つに分けて考えられます。
目の前のお客さんに対して売る営業・販売と売れる企画を考えるマーケティングです。
この違いについて私は肌感覚で実感しています。
私が最初に就職したのがコピー機の飛び込み営業の会社でした。
目の前のお客さんの心理を掴み1対1の局面で勝つ事がカギを握っていました。

その後独立してからマーケティングの重要性を痛感しました。
どれだけ1対1の営業に強くても、買う気の無い相手を説得する事は出来ません。
商工会議所のセミナーに登壇して「その気」の方から声をかけて頂くマーケティング活動が無ければ1件の受注も取れなかったからです。
今は、この「組織の作り方」の読者の方から声を掛けて頂いています。

そこで、マーケティングと営業の流れについて解説します。
マーケティングとは市場と自社の商品・サービスを適合させていくことです。

「Market(マーケット=市場)+ing(に対応させていく)」と理解すると理解しやすいです。
買うのは人です。

そこで人の心理変化に応じた活動をする事になります。
認識から購入までの心理変化を5段階に分解したAIDMAという理論があります。
(サミュエル・ローランド・ホールがRetail Advertising and Sellingにて紹介)

この心理変化を引き起こすのがマーケティング活動になります。

焼き鳥屋が煙を外に出して、香ばしい香りで人を誘うのは人間の嗅覚に訴えるからです。
テレビコマーシャルに綺麗なお姉さんが出るのはオッサンの男性性に訴えるからです。
太っている人がダイエット食品を買うのは、ビフォーアフターのPOPや写真などの広告を見て自分もそうなりたいと思うからです。

欲しくなった人に対して商品紹介と他社商品などの検討材料を提示して購入を促すのが営業活動になります。

現在は飛び込み営業やテレアポからの成約率は極めて低い状況です。
営業に対して精神論で追い込んでも売上向上は見込めません。
マーケティングが重要な時代になってきました。
社長や経営幹部は自社のマーケティングを徹底的に考える。
その上で営業活動は「マニュアル化」して「誰にでも」出来るように落とし込みます。

精神論に頼る営業は卒業しましょう。

第4章3節.3・人:人事と労務

人に関する項目です。現在ではもっとも重要なテーマです。
採用活動を行っても「良い人が来ない」どころか、「人が来ない」ため、仕事はあれども潰れる人手不足倒産の状況です。どのように採用・育成するのかを考える事が人事の仕事です。

採用した人材の労働時間管理や環境整備は労務管理として行います。
「中小企業だからそんなに大げさに考えなくても良いのではないか」と言う方もいます。
「だから、中小企業どまりなんですよ。」と厳しくお答えしています。
中小企業で人事を考えられる会社は多くありません。
だからこそ、将来の事を考えて欲しいのです。
ついつい厳しい口調となってしまいます。
人に関するテーマは採用・育成ともに時間がかかります。

日経新聞で特集されていた記事「大廃業時代の足音:中小「後継未定」127万社」は現実です。
人を採用するためのマーケティングが必要です。
そのためには、

自社が何を行っているのか?

何を目指しているのか?

計画的な情報発信が必要となります。
これまでのように学校を回って担当者との関係を築いて… では遅すぎます。
「出来の良い子」は自分の頭で考え自分の目で見て就職先を探しています。
ただでさえ中小企業の採用は難しい状況下です。無策のままでは益々差が広がるでしょう。

また、労務管理=仕事の成果と支払う給料も一律ではなくなります。
自社の考え方と合う人材と個別契約となるでしょう。短時間正社員の雇用も当たり前となるでしょう。

政治と財界がもたもたして追いつかない状況となりそうですね。
外資に優秀な人材をもっていかれて日本は本当に空洞化してしまうとの危機感を持っています。

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第4章3節.4・金:財務と経理

財務の視点は重要ですが中小企業では何をどう考えれば良いか分かる人は多くありません。
中小企業経営者が何とかPL(損益計算書)は理解できても、BS(貸借対照表)が苦手な人が多いからでしょう。

財務はまさにBS(貸借対照表)活動です。どこでお金を調達し、どのように活かすかが財務の仕事です。
一方で経理の仕事は、売上からかかった費用を記録する事が主な仕事です。
正しく間違いなく記録する事が最重要の仕事です。

黒字倒産という言葉があるように損益計算書だけを見ていても会社の存続は出来ません。
社長が財務視点を勉強する事で生き残る会社を作る事が出来るようになります。
また、税務会計と管理会計の考え方の違いについても押さえておきたいポイントになります。

日本の中小企業の会計はほとんどが税金の計算のための税務会計です。
税理士さんは税金の金額を算出する事が仕事です。社長は利益を出す事が仕事です。
利益を出してお金を残すためには管理会計の考え方が必要になります。各部門に収支予算を割り当てる。
目標と実績の乖離をなくすために活動させる。
管理会計の考え方を全社に導入する事で利益を出しお金を残す体質に変わります。

第4章3節.4-1管理会計

各事業所や事業部ごとに収入と支出を管理する仕組みです。
管理職が収入と支出の責任者になります。
具体的な方法については「アメーバ経営」関連の書籍を読むと分かりやすいでしょう。
製造業などでは仕入→加工→販売→流通などの機能に応じた組織になっています。
それぞれの機能部門ごとに原価と売上を設定します。最初は按分設定で行いながら修正を加えていきます。

私は、マネジメント会議の場で管理会計による部門収支を発表出来るようになる事が管理職の一つのゴールと設定しています。

私が監事を務めているNPO法人での管理会計の導入例を紹介します。
福祉は補助金事業です。
利用者が〇人来たら〇円と決まっています。
私が関与したばかりで本部が采配していた頃は、「今月は〇円だった。良かった~。」のレベルでした。
しかし、管理会計を導入するようになってからは、
各事業所の管理職は
「今月は〇人に来てもらうために○○をします。」
と数字に対する執着が出て来ました。
管理会計の導入の効果です。

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第4章4節.定期改訂

以上のように各機能を整理する事で組織図を完成させます。
最初に目指すゴールは未完成版を完成させる
完璧な組織図を作ろうとするとなかなか出来ません。
未完成でも未完成版として完了させます。
どこの会社にも組織図作成のプロはいません。
最初から完璧なものは作れなくて当然です。
作成中に課題が浮き彫りになります。
その課題と期限を部門の横に記入します。
組織図は1日、若しくは数時間で一旦完成させます。

右上に〇月〇日現在と記入すれば未完成版として完成です。

定期的に更新する

毎月1日に更新する。
その時点で過去1か月間に浮かび上がった課題を記録します。
エクセルシートで作成するのは課題の記録と更新が行いやすいからです。
組織図に限らず当社が提唱している事として「継続は改善の繰り返し」という考え方があります。
1ヶ月に1回定期的に更新する過程で未完成だった組織図の完成度が上がります。
経営会議や部門長会議の場で課題解決する事がコツです。

100人規模になると2、3か月に1回程度は入退社の人が出てきます。
都度更新だと忘れる事もあります。毎月〇日に更新、毎月△日に一斉メールで通知などの仕組みにすると良いでしょう。

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第4章5節.マネジメント会議

マネジメント会議を機能させるためには会議の目的を明確にします。
会議の参加者は各部門代表者です。
経営と現場、各部門の結節点です。
会議の目的は意思決定と情報共有です。

文鎮型組織に慣れ親しみ社長にお伺いを立てていた人が大多数の組織で、意思決定をする事は難易度が高いです。が、このマネジメント会議を通して自分の考えを正しく伝えて決定までこぎ着けられるようになるとようやく組織化の第一歩です。
ただし、会議のやり方は組織の作り方同様に誰も教えてくれません。
そこで、下記に手順・道具・コツのマニュアル三点セットで解説します。

会議が時間通りに終わらず決定出来ないのは議案と時間の設定などの事前準備無しでぶっつけ本番の会議になっているからです。
特に会議が長くなるのは「背景・経緯」の説明です。
なぜ、そう考えるのか?
の部分になります。
会議の場で突然切り出されても参加者の中にはすぐに理解できる人とそうでない人がいます。

だから、結論までの時間が長くなるのです。
また、論理的思考が苦手で話が冗長な人もいます。
議案シートにまとめる過程で思考を整理できます。
会議に臨むまでに参加者同士で添削を繰り返す事で会議の時間は決定に集中できるようになります。
会議中に書記が決定事項、および補足事項を追記すると会議終了時には議事録として完成します。

マネジメント会議を機能させる手順

会議の目的を定義します。
下記議案シートを使用して会議を運営します。
議案シートは事前に参加者が目を通せる日程で事務局が集約します。
(概ね会議3日前などと設定しています。)
事前に重要事項や質問を共有します。
会議開始時に終了時間を宣言します。
最初の5分で会議進行の流れを共有します。
会議終了後は、議案シートに決定事項を記入し議事録とします。

議案シートについて

記載事項

NO(通し番号)

日付

(議案作成者の)氏名

議案:○○の件、○○について

目的について1.意思決定 2.情報共有について明らかにします。

背景・経緯(意図・根拠)

議案としてあげるに至った背景や経緯について詳細に記入します。

会議に出席している人は発議者がどのような経緯で議案として提出しているかが不明です。
文章が長くなっても構わないのでこの部分で共有させましょう。

なお、当議案シートは会議の3日前までに作成するようにさせています。それは会議当日にこの背景や経緯の説明に時間を割かないためです。

7.課題

意思決定の場合には何らかの課題があります。「○○を実行したいのだがこのような課題がある。このように解決したいと考えているが以下に続きます。」

8.機会・脅威

これはチャンスです。

もしくは、今手を打たなくてはこのような脅威となります。

について具体的に記します。

9.目標

進めるにあたって定量的な目標を設定します。頑張りますではなく具体的目標があるから行動できます。

10.アクションプラン

どのように実行するのか?について担当者と期限を明確にします。

11.経済性

費用対効果について、及び検証方法について明確にさせます。

組織化とは「人と人との関係性を通じた仕事のやり方」から「合理的な仕事のやり方」へ転換する事です。
関係性の中では空気を読む事が重要です。
「何が正しいか?」ではなく「誰が正しいか?(誰につくと良いか?)になりがちです。
一方空気を読まない合理的な仕事のやり方では「何が正しいか?」について議論出来る組織基盤を構築します。
その際に必要とされるのが論理的思考です。
「なぜ」を正しく伝えて「どうするのか?」を共有する事が可能となります。
そのためのツールとして議案シートを活用します。

しかし、急に論理的になれと言われてもなかなか出来ません。
月1回のマネジメント会議以外に隔週程度で議案の作り方の検証を各部門を対象に行います。

「こんな感じで意味通じるでしょうか?」などを管理職相互でやり取り出来るようになると自ら学習する組織の礎になります。

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コラム:社長は暇になりません。

組織化出来るようになると、全ての案件に対してトップが判断していたのが現場の管理職に判断させるようになります。
すると、「社長は暇になるのでは?」との質問を受けます。

しかし、残念ながら決して暇にはなりません。

自社の経営理念を浸透させるためには、これまで言語化されていなかった創業の背景から現在までの経緯の言語化作業があります。創業メンバーだけが知っていて後から入った人が知らない事を言語化して伝えるコンテンツを作成する作業です。外部に対する広報活動もあります。社内向けのコンテンツを編集しなおして外部向けに作成します。また、我が社は何を目指すのか?について将来ビジョンを指し示すのも社長の仕事です。現場を離れてもやる事は多く暇にはなりません。

私たちが現場を離れた社長に出す宿題の一例です。

・当社の理念は?(当社は何のために存在するのか?)

→エピソードや他の事例などで言語化する。

・当社は何を目指すのか?(VISION)

→夢のような抽象的な内容ではなく、5年後の外部環境を予想し計画まで落とし込む。

・同業他社との違いは?

→数値化、見える化して全社員が外部で発信出来るようなツールを作成する。

・今後の自社の人材採用・育成計画は?

→人が来たくなる会社を伝えるツールを作成、情報発信する。

・新商品や新サービスの開発

→現場を離れた視点だから出来る事があります。具体的計画に落とし込みましょう。

他にも現場を離れるからこそ出来る事が多々あります。

冒頭に申し上げた通り、社長の悩みは尽きません。

現場を離れて新たな悩みに飛び込みましょう。

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中小企業の人と組織に関わる悩み事に役立つ記事をほぼ毎日更新中です。

【日刊】さあ、はじめよう

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【週刊】人と組織の悩み“あるある”

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組織の作り方1

はじめに:社長、その仕事は社長の仕事ではありません

第1章:誰も組織の作り方を教えてくれなかった

第1章1節.機能不全な組織

第1章2節.文鎮型組織

第1章3節.歯抜けピラミッド型組織

第1章4節.縦割り組織

第1章5節.機能する組織とは

コラム. 1枚の組織図で経営が見える

組織の作り方2

第2章:PDCAサイクルを回しながら組織を作る。

第2章1節.学習ステップ

第2章2節.アクションプランシート

第2章3節.ショートインターバルコントロール

第2章4節.見える化進捗確認

組織の作り方3

第3章:仕事を見える化する

第3章1節. 仕事の棚卸

第3章2節.職務記述書・マニュアル・評価基準の3点セット

第3章3節.職務記述書

第3章4節.マニュアル

第3章4-1.マニュアルの作り方(理論編)

第3章4―2.マニュアルの作り方(実践編)

第3章5節.評価基準

コラム.創業70年企業の“自分ごと組織”作り

組織の作り方4

第4章:使える組織図の作り方

第4章1節.経営と現場

第4章2節.組織の各機能を整理する

第4章3節.機能別組織図の考え方

第4章3節.1・提供する:企画・開発と提供(製造・サービス)

第4章3節.2・売る:マーケティングと営業

第4章3節.3・人:人事と労務

第4章3節.4・金:財務と経理

第4章3節.4-1管理会計

第4章4節.定期改訂

第4章5節.マネジメント会議