人と組織の悩み“あるある” 協調重視の管理職に管理職の仕事をさせたい

人と組織の悩み“あるある” 協調重視の管理職に管理職の仕事をさせたい

前回の続編です。
管理職の意見を聞きたくて、
「君はどう思う?」
「君の意見を聞きたいのだ。」
と尋ねると、その瞬間は答えません。
しかし、ある日突然、他の社員を巻き込んで反旗を翻します。
こちらの問いかけが彼らにとっての詰問となってしまったのです。
このような管理職は自己主張より協調の意識が強いのです。
「みんなが仲良く」「合意を得て」に意識が向かいがちです。
経営側の立場である管理職にもかかわらずみんなを代表して社長と敵対する事になってしまいます。
ある製造業では従業員側に立ち過ぎた管理職が労基に駆け込んだり、地域の労働組合と関係を強めたりしました。管理職として現場の声をくみ取り経営に上げてくれるのは良いのですが、経営の不備を突き従業員の権利ばかりを主張されても困ります。
さらに本人には全く悪意が無いので取り付く島もないありません。
総務部長に労使協議会を立ち上げさせて彼らのガス抜きをしました。
まずは経営側が聴く姿勢を見せました。
さらに管理職研修を充実させて管理職の仕事を明確にしました。
前回解説した通りに職務記述書・マニュアル・評価基準を充実させて管理職の仕事を明確にしました。
あと一歩打ち手が遅ければ○○ユニオンのような外部の労働組合により会社に団体交渉をさせられるところでした。その管理職も後になって自分がやっていた事の重大さに気が付きました。
「最初はどこに相談して良いか分からず労働基準局に行った。
当社には労働組合が無いのが問題だと思った。
そこで○○ユニオンの県支部に行ってみた。
相談するととても親身になってくれた。
気が付くとそこの組合員のようになってしまった。
支部長が一緒に社長と交渉してくれるとの話にまでなっていた。
しかし、それほど大げさにしなくてもうちの社長は話を聴いてくれるので社長と相談した。
すると、労使協議会を立ち上げてくれた。
社長や総務部長に詳しく聞くと○○ユニオンは会社と徹底抗戦する労働組合だったのが分かりました。ようやく自分の浅はかさに気づきました。はじめから会社と相談していれば良かったのですね。」
とは本人との後日談です。
管理職は何か?
労働組合とは何か?
労使関係とはどのような関係なのか?
中小企業で働いていると知らない事ばかりです。
彼の無知を責める事は出来ません。
しかし、中小企業の現場では教育に割く時間は限られます。
仕事を明確に定め守らせる事で協調型の管理職でも管理職の仕事を全う出来るようになります。
一般職であれば協調性は大切です。
しかし、管理職は協調だけでは務まりません。
時に部下に厳しい発言や嫌われる発言をしなくてはいけません。
その時に上記三点セットを会社側が示している事で協調重視の管理職でも部下に厳しく嫌われる発言が出来るようになります。決められた管理職の仕事を全うできるようになります。

現在の世知辛い世の中で、
「人の痛みを我が事のように感じ、人の喜びを一緒になって喜んでくれる」社員は素晴らしい存在です。間違った方向に進ませず社内の協調性を高める役割を担わせたいものです。