人と組織の悩み“あるある” 「自分の意見を持っていない部下」を何とかしたい

人と組織の悩み“あるある” 「自分の意見を持っていない部下」を何とかしたい

協調志向型の人に見られます。
自分の意見を持っていないのではなく持てないのです。
彼らにとって自分の意見を言う事による「対立」は避けなければならない事です。
どうすれば「みんな仲良い」人間関係を築けるのかを考えるため自分の意見は後回しになります。
その結果、上司に言われた事の「正解」は何かを探すようになります。
一般社員であれば「使える部下」ですが管理職としての判断が求められると思考停止になってしまいます。

では、どうすれば自分の意見を持てるようになるのでしょうか?
結論から言うと、「自分の意見を持てる。あるいは主張できる。」ようにはなりません。
私は現在の日本の教育制度の問題だと考えています。

「自己主張せず、言われたことをきちんとやる」事が学校教育における成績の基準です。
社会人になって急に「自分の意見を言え。」と言われても言えるわけがありません。

この事は私たちにはどうする事も出来ない外部環境です。
今いる人を何とかしなくてはいけません。
そこで、会社の判断基準に則って管理職として判断が出来るような仕組みにします。

職務記述書・マニュアル・評価基準の三点セットを活用した仕組みです。

 

職務記述書で「何をやるのか?」を明確にする

マニュアルでどのように実行するのかを規定する。

評価基準で出来たのか出来ていないのかを判断する。

この仕組みを構築する事で、「自分で考えて判断する事」が苦手な(出来ない)人でも、
日常業務を滞らせないようにする事が出来るようになります。

例外的な判断のみ上司と相談する事になります。

自分の意見、判断ではなく会社で決められた事であれば日本の学校教育で育った管理職でも対応出来ます。
決められた事を正しくやっていくためにも上記3点セットを充実させる必要があります。

ある製造業の40代管理職の事例を紹介します。
彼は入社以来、工場一筋で働いていました。
管理職とは言うものの実際は部下を動かすというより自分が動くタイプでした。

本人曰く
「考えるよりも手を動かしていた方が良いのでこの会社に入りました。でも、工場長をやれと言われたので何とかやってます。が、正直なところ現場で自己完結の仕事をやっていた方が良いのかとも思っています。」
と悩んで自信を失っているようでした。

工場長の仕事は現場の仕事と違い「考える」事ばかりです。
決められた事を正しく正確に行うだけでは務まりません。
彼のように真面目な正確な人にとって考える事は苦痛でした。
そこで、職務記述書を作成する事にしました。
最初に「人・モノ・金」の経営三資源に関する権限を明確にする事から始めました。

工場長の権限

人に関する項目
・人員配置
・人材計画
・人件費予算

モノに関する項目
・設備維持
・設備投資

金に関する項目
・年間経費予算

を明確にしました。

彼の言葉では、
「現場が楽になる項目から始めると良いのですね。」と理解していました。

上記の項目を洗い出す過程について工場長が考えているのですが、
本人は苦しまずに考える事が出来ました。毎週1つ上記の項目を具体化させていきました。本人も
何について考えれば良いのかが明確だと考えやすいのです。

が、何について考えなければならないかが分からないと悩みとなります。
悩みはいつまで経っても終わりが見えません。
この管理職は悩んでしまっていました。

部下に悩ませるのではなく、考えさせたいものですね。