社員50人を越えると必要な経営企画の考え方 経営企画の仕事と役割

経営企画の仕事と役割6外部環境分析

社員50人を越えると必要な経営企画の考え方
経営企画の仕事と役割

 

3・外部環境分析

PEST(politics政治、economics経済、social社会、technology技術)

に代表されるマクロ環境の変化。
政治では政権交代、あるいは長期政権化など。
経済では円高(円安)、市場など。
社会環境では少子高齢化、出生率、離婚率などの自社に与える影響。

技術変化では、DPE印刷からデジタル出力へなど自社を取り巻く事業環境に対する技術変化の影響。
例えば富士フィルムではカメラ用フィルムの売り上げ激減を見越して、新事業の確立に急ピッチで取り組みました。現在の医薬・化粧品事業です。

 

外部環境の分析に留まらず環境変化を先読みする 

 

イギリスのEU離脱や米国のトランプ氏が大統領になるなど現在の社会環境は激変しています。
このような変化は何によって引き起こされたのでしょうか?
あるいは、今後何を引き起こすでしょうか?
正解は誰にも分かりません。
しかし、自分なりの仮説を持つことが大切です。
社長の仕事は、どのような環境下でも「会社を変化に対応させ、存続させる」事だからです。
では、どうすれば先読みできるようになるのでしょうか?

新聞やニュースなどの記事から今後の環境変化を予測するしかありません。
私の師匠である長谷川先生は、50年間で283冊のノートにまとめています。
だからこそ、「これからどうなる!」と未来予測が出来るのです。

・手順

1. 前述の外部環境分析で紹介したPEST分析を将来にわたって展開する。

2.自社を取り巻く環境がどのように変化するかを想定する。

3.より具体化するために数値化できるものを数値化して把握する。

コツとして数字が算出出来るものは数字で捉える。
今から20年後の新成人の人口は今年生まれた子供の人口とほぼ等しい。
今から20年後の退職者数は現在45歳前後の人口から算出できる。
未来は突然来るのではなく過去の延長にある。と理解することで先読みが出来るようになる。

この事をドラッカー氏は「既に起こった未来」と読んでいました。
私たちの身の回りには多くの「既に起こった未来」があります。
事実を認めたくないのは分かりますが、事実は事実として厳然と存在します。
事実を感情的に捉えず事実として捉えましょう。

 

事例

 

駅前のDPEショップはどこへいったのか?

デジタルカメラが普及する以前は、カメラで撮影したフィルムを暗室に籠り薬液で現像していました。一般のカメラ利用者は駅前のDPE店を利用して現像していました。カメラの後部の蓋を開けてフィルムを取り出しDPE店に預ける。ネガフィルムを貰い、焼き増し数量を記入するアナログな仕事でした。やがて短時間で現像が出来るDPEチェーン店時代が到来しました。1時間程度で現像してくれるので一気に拡大しました。しかし、時代は変わりデジタルカメラの時代になりました。現像は不要となり、自宅のプリンターで誰でも簡単に印刷できるようになりました。DPEショップのお客さんがいなくなりました。今や駅前にDPEショップはほとんどなくなりました。

この事例は技術革新の急速な変化が引き起こした事例です。

 

PESTの他の要因で自社に影響を及ぼしそうなものは何があるのでしょうか?

 

建設業界ではすでに総世帯数減少に対する対策を打てるところとそうでないところの生き残りをかけた戦いが始まっています。2020年の東京オリンピックまでは需要が見込めるがその先のメドが立たない。自社を取り巻く環境はどのような変化が予想されるでしょうか?

 

私が今後の日本の環境変化として想定していることが二極化の格差拡大の加速です。お金を稼ぐ層と稼げない層の格差がますます拡大するでしょう。

「機械には出来ない、人間でなくては出来ない仕事。」を出来る人のみが生き残るのです。人間でなくては出来ない仕事とは難しい対人コミュニケーションが必要とされる仕事です。

当然高報酬の仕事となるでしょう。

 

本書では伝心力としてコミュニケーションの技術をいくつか紹介しました。また、教養や国語の力についても紹介しています。

私が今後の環境変化に対応するのに必要だと考えているからです。

読者の皆さんもご自身で環境変化を読み、先取り対応してほしいものです。

経営企画の仕事と役割5現状分析

社員50人を越えると必要な経営企画の考え方
経営企画の仕事と役割

 

第二章:現状分析

大企業での経営企画の第一の仕事はこちらになるでしょう。
業界・海外など外部環境の分析や自社の数字の分析です。
分析の方法は以下で一般論として纏めております。
というのも、
私は「中規模企業の経営企画のあるべき姿」は、
経営に必要と思われる情報を「どっかから」集めてくる力だと考えています。

以下で紹介する分析はMBAの教科書を読めば出ている内容です。
大企業ではなく中企業では一般論では収まらない
「自社にとっての重要な情報」がどこにあるのか?

を探す所から始めなければいけません。

だから、楽しいのですが。

 

1・客観的に分析する

現状を分析する時の立ち位置です。
社長直下に配置されると「社長にとって良い」分析をしがちです。
「サラリーマンだからしょうがねえよ。」
と言わないでください。
サラリーマンだけど、「経営企画」は別物です。

社長が気に入らない情報でも必要な情報を伝えなくてはいけません。
分析結果が悪くても正直に伝えるしかありません。
それが出来る人しか経営企画の役割は担えません。
(頭が良い=勉強が出来るだけではムリです。)

千利休は茶人でした。
彼は織田信長、豊臣秀吉に気に入られました。
しかし、言うべきことは「諫言」と向き合って言いました。

外部のコンサルタントは当然、直言します。

が、社内にあって言える人間がどれほどいるのか?
がその企業の成長余地です。
言い換えれば、社長の器が大きい会社と言えます。
企業は社長の器を越えて大きくなりません。
社長が器を大きくする事で企業は成長出来るのです。

現状分析は、社内の人間であっても「忖度ぬき」で客観的に分析します。

 

以下、余談ですが

私はコンサルタントとは諫言者だと認識しています。

お客様の会社の業績が悪くなれば、
コンサルタントのせいにされる事もあります。
お客様の会社の業績が良くなれば、
コンサルタントなんかいなくても良いのではと言われます。

全く因果な商売です。
その上常に誰も守ってくれません。
社長のイヤな事、聴きたくない事を真正面から直言する。

嫌われる職業です。

諫言者とは、
自分の不利益になっても相手の為になるのであれば言うべきことを言う者です。
損な役回りだけど、私にしか出来ない仕事です。

これからもこの仕事を続けます。

 

2・財務諸表分析

大事ですが、私はあまり重視していません。

これらの数字は結果を表す数字です。
債務超過やキャッシュフローの悪化など病的な数字の場合は当然対処する程度です。

と言うのも、
経営は
「何をしたいのか?」
「何を目指すのか?」が大事だと考えているからです。

「売上が足りませんね~。」
「経費を削減してください。」

と他人事の言う士業の方がいます。
それは、分析ではありません。
ただの評論家です。

AI時代に入るとただの評論家は不要になります。

実際に財務諸表診断はこちらのサイトで無料で出来ます。

日本政策金融公庫

https://www.jfc.go.jp/n/service/zaimu.html

財務分析が全く無意味と言っているのではありません。
目指す目標と実績の乖離は必ず把握して改善します。
目標設定時にどのような数値を目標にするかについては財務諸表分析の結果は重要です。

経営企画=数字分析という風潮がイヤなので苦言を呈しました。

 

 

経営企画の仕事と役割4成長段階と共に変化する経営企画の役割

社員50人を越えると必要な経営企画の考え方
経営企画の仕事と役割

2・成長段階と共に変化する経営企画の役割

 

創業時に必要な役割は、「売上を上げる事」

経営視点を持って売上を上げる事に邁進したいです。
この時期から「組織図」を作り役割を分担する事が出来れば
その後の組織化の段階で苦労せずに次のステップに向かえます。

組織化の時期に必要なのは組織を機能させるマネジャー。

独立した役割としての経営企画はまだ存在しない時期でしょう。
経営視点を持っていてもプレイングマネジャーとして常に現場と経営とのつなぎ役でしょう。
その後、組織が拡大し、経営と管理職と現場の3階層になると
「経営管理の」役割が必要となってきます。
概ね50人規模の会社の時期でしょう。
(業種によりさまざまですが。)

 

事業変革時期に経営企画の役割が重要となります

現状分析、今後の見通しの分析。
戦略を構築するための知識。
実際に社内に落とし込むときに想定される課題。
経営者が必要な情報を集め決定事項の翻訳を出来る経営企画の役割が最大化されます。
「第二創業」や新事業への展開、組織改革時期の縁の下の力持ちの役割です。