経営企画の仕事と役割

経営企画の仕事と役割16防衛ではなく自己開示

社員50人を越えると必要な経営企画の考え方

経営企画の仕事と役割

4.防衛ではなく自己開示

頭が良いと嫌われます。
経営企画の仕事は特に嫌われます。
社員にとっての経営企画は「社長の庇護下」で好きな事をやっているイメージがあるからです。

そのような状況では「生の情報」は得られません。
どれだけ「違う」と言っても信じてもらえません。

そんな時には、先手を打った自己開示をします。
自己開示=自分の失敗談や恥ずかしい話をする事です。

奥義は自分自身が呼び水となる事です。
人の話に乗っかって自己開示するのではなく、
現場の空気すら変えるには「実は...」のような導入で恥ずかしい話をすると、
相手も「あ~、分かる。」と応える。
ま、その呼び水になれないのは、自分自身で勝手に作った「自己防衛の鎧」です。
「いいじゃん。そんなの取っ払っちまえば。
その小さなプライドを守ってる事でどれだけ防衛しているんだよ。」
って話です。

 

経営企画のキャリアアップが社長ではなく、
転職という話を良く聞きます。

社長は自己開示せざるを得ない役割です。
経営企画で知識と経験を得た人間が社長になれば良いのに、
なれないのは自己防衛の壁を乗り越えられないからです。

人間は数多くの失敗を乗り越える事で成長出来ます。

失敗しない転職で自己防衛するのではなく、
どんどん自己開示を繰り返し社長になって欲しいものです。

5・思考ではなく行動

経営企画=「ちょっと…」あれもこれもの仕事です。
考えるより先に動ける行動力が重要です。
パソコンに向かって仕事をしていても許される仕事ながら、
自分で仕事を見つけ出すのも仕事です。
人事制度の構築、新規事業の立ち上げや組織改革などパソコンの前に座ってばかりでは仕事になりません。

何か新しい事を始めると必ず軋みや軋轢があります。
前述のように、対立ではなく中立のポジションで問題解決を図るには動いていなければ問題が見えてきません。
「報告が上がってから動く」のでは遅すぎます。

問題の兆しに気付くには「行動」しかありません。

 

 

内海のGTG(Good To Great)目線

私の大好きなビジネス書に「ビジョナリーカンパニー 2」があります。
良い企業が偉大な企業になるための秘訣が書かれています。
GTG目線を提供しています。
偉大な企業への視点や気づきとして頂ければ幸いです。

抽象度を高める

「バカ、ハゲ、ちび、デブ」しか言えなければ子供の喧嘩。
ツイッターなどのSNSメディアは短い言葉向け。
「言い得て妙」もあるのだが、
大抵は「即物的」で発展性が無い言葉遊び。
人を動かす人は、考えた上で短い言葉を使う。
「思考は抽象的に言葉は具体的に」
が出来るようになりたい。

ビジネスの原点は、
「他人の困り事を解消する事」
抽象度を高めて想像を巡らし、一言で伝えきるのがマーケティング。

短い言葉を投げつけるだけでは乱暴です。

 

抽象度を高めて深遠な思索を巡らせたいものですね。

 

 

 

 

経営企画の仕事と役割15対立ではなく中立

3.対立ではなく中立

正対してしまうと、対立を引き起こします。
常に中立の立場が大事です。
どこかの部門に問題があるのが分かっていても「対立」で向かうと相手は防御します。

ただでさえ、社長直属の経営企画には権力があるのです。
ですので、問題を真ん中にしてどうすれば解決できるか?

を中立の立場で一緒に考えるスタンスで臨みます。

真ん中に問題を置く。
共通の敵である問題を解決するパートナー=無意識の協調の図式に持ち込みたいです。
そのためにも、中立の立場である事を常に心がける必要があります。

手順:                             

1.自社の問題をホワイトボードや模造紙などに書きだします。

2.対象者と経営企画は正対せずに問題を中心に見る位置に座ります。
問題を中心とした上図三角形のイメージです。

3.ホワイトボードや模造紙上で問題解決を行います。
  すぐ出来る事はすぐに改善しましょう。

コツ:経営企画司は問題解決のパートナーとして一緒に知恵を出し合います。
「誰が悪いか?」ではなく、「何が悪いか?」思考へと切り替えましょう。
「どうすれば解決できるか?」を一緒に考えます。
この方法が効果的なのは現場で検証を行う事ですぐに改善できる提案が出やすくなることです。
問題が客観化されることでアイデアを出す現場も経営も最適解を求めるようになります。

セミナーなどで実演するのですが、私が上司役をやり受講者に部下役をやってもらいます。最初は対面の場を創ります。
そこで、私が「当社が売上目標達成できないのはなぜだろうか?」と尋ねて受講者に感想を聞くと、「思わず、言い訳を探しそうになります。」「尋問、詰問を受けている感じになる。」との答えを多く受けます
(ちょっと意地悪に部下役の目をまっすぐに見つめるのでなおさらですが。)
本当の上司と部下であればもっと厳しくなるでしょうが。

良い問題解決の第一歩は良い場を作ることです。
対立ではなく中立が守られる場です。

 

問題を模造紙上で見える化している著者。

(東京商工会議所での講演風景より)

 

 

内海のGTG(Good To Great)目線

私の大好きなビジネス書に「ビジョナリーカンパニー 2」があります。
良い企業が偉大な企業になるための秘訣が書かれています。
GTG目線を提供しています。
偉大な企業への視点や気づきとして頂ければ幸いです。

居場所

人はみな居場所を求めています。
特に職場や家庭以外の居場所です。
スターバックスは”Third Place”(家庭でもなく職場でもない第3の空間)を提供しています。
正直、アメリカっぽいスタバにいる人は「?」と思う事もあります。
しかし、あの絶妙な空間にいると落ち着く自分がいるのも事実です。

自社の商品やサービスはお客様の第三の空間となっているでしょうか?
現役世代が退職して最初にする事が
「居場所探し」です。

良い居場所を提供していますか?

経営企画の仕事と役割14柔軟なハブ機能

2・柔軟なハブ機能

ハブ機能という言葉は良く使われます。
が、なかなか実態が分かりにくい言葉です。
ハブとは、自転車の車輪の中心部分です。
情報は拠点としてのハブに集まります。

集まった情報には提案対処の2通りがあります。

「こうしたらどうだろうか?」と相手方に踏み込んで行うのが提案。
実際は提案ではなくゴリ押しかもしれません。

「こうしなさい」と相手からの指示を受けて行うのが対処。
実際は相手に押し切られているだけかもしれません。

ハブ機能は翻訳機能
全体にとっての最適を見据え提案させたり対処させたりを切り替えて伝える。 

組織の縦割りが起こるのはどちらかの部門が相手の部門に対して優位に立ちたくなるからです。
ごり押しがいつも通る環境を作りたくなるのは当然です。
自部門が仕事を進めやすくするためには
他部門より仕事をしやすい環境づくりをしたくなるのは部門長として当然です。

一方で劣位の組織は常に対処に追われる事になります。
これまで私が接してきた中小企業の多くでは、「営業部門」が強い立場でした。
「自社の物やサービス」を売ってあげている部門。
お客様の要望を会社に伝えてあげている部門との自負があるのでしょう。

私は営業部門出身ですが、
独立してからは会社を客観的に見る立場になりました。

すると、営業部門が強すぎる会社には問題が多いことも見えてきました。

「お客様の要望」への対応=対処、処理に追われる。
そのツケを製造部門やサービス提供部門に押し付けている営業部が多いのです。

 

本来は、お客様に対しても対等に、
あるいは先手を打って提案出来れば後処理を引き受けなくては良い場合ばかりです。

ダメな営業部は営業部長の認識が、「お客様は神様です。お客様は絶対です。」となっています。

本来は、たとえお客様であっても「何とか、どうにか対応出来る方法はあるはず。」なのです。

 

また、情報は社内だけではありません。

社員数50人を越えると現場以外の情報収集が必要になります。
PEST分析で取り上げたマクロ的視点での情報収集です。
法律改正、経済情勢、社内に活用出来そうなIT情報など担当部署だけでは情報収集が追い付きません。
社外のセミナーや講演会、展示会に行き情報収集するのも遊軍である経営企画の役割です。

その後、
外部で知り合った講師やシステムなどの導入の窓口も
担当部署へつなぐ前は経営企画が担当する事になるでしょう。
現場はいつも「忙しい」ので、
正しく意味を伝えて担当部署へ引き継がなくては導入出来ずに終わります。

 

 

 

内海のGTG(Good To Great)目線

私の大好きなビジネス書に「ビジョナリーカンパニー 2」があります。
良い企業が偉大な企業になるための秘訣が書かれています。
GTG目線を提供しています。
偉大な企業への視点や気づきとして頂ければ幸いです。

趣味

高度経済成長期は趣味=ブームとなりました。
日本丸に乗った人々は価値観が近いため、趣味も似通ります。
現代は個人の価値観が多様化しています。
そのため、趣味も価値観に合わせて多様化します。
趣味を極める事で仕事になってしまう時代です。
昔の人には怒られてしまうかもしれませんね。
当時の私はゴルフが嫌いでしたから。

今はゴルフ嫌いが許される時代です。

趣味を深堀することで市場が見える事もあります。
私の同業のコンサルタントの趣味は多様です。
自動車レースだったり、テニスだったり、マラソンだったり。

でも、彼らに共通する価値観は
「頭を真っ白にする」事でした。
考える事が仕事のコンサルタントは「無心」を求めています。

 

あなたのお客さんの趣味は何でしょうか?

深堀することで見えてくる事があります。

経営企画の仕事と役割13遊軍

第四章:遊軍

50~100人規模の会社の経営企画の役割として最も重要な役割が社内・社外を自由に動き回る遊軍の役割です。

人事制度の構築や組織改革、新規事業の牽引役などあれもこれも「経営企画」の仕事です。

It’s  Not My business と言ってられません。

 

 

1・見ている絵が違う

経営企画の重要な役割は
「あなたが伝えたと思っている事と相手に伝わった事」は違う。
という事を分かった上で正しく伝えていく事です。

社内の翻訳機能です。

下記は有名な老婆の絵です。

「アンデルセン童話やグリム童話に出てくるようなおばあさんですね。」
と私が説明を始めると、読者の皆さんは「おばあさん」を探します。
一方、「高貴な貴婦人」があちらを向いています。

「顔が見えないのが残念ですが...」と説明を始めるといかがでしょうか?

老婆の絵として見ている人と貴婦人の絵として見ている人では
同じ絵を見てもそれぞれ違った絵として理解します。

経営にとっては社員の給料は「費用」です。費用対効果を勘案するのは当然です。
しかし、社員にとっては、「給料は給料」です。
費用対効果以前に当然貰うべき権利です。

人はそれぞれ違った捉え方をしているとの前提に立つ必要があります。
同じ絵を見ていても違って見えるのです。
社内の、外部の環境が違う場に置かれている人同士が違った理解をするのは当然だとの前提に立つこと大原則です。

この絵を老婆だと見ている人はあなた一人かも知れません。

内海のGTG(Good To Great)目線

私の大好きなビジネス書に「ビジョナリーカンパニー 2」があります。
良い企業が偉大な企業になるための秘訣が書かれています。
GTG目線を提供しています。
偉大な企業への視点や気づきとして頂ければ幸いです。

 

卒業

昨日、今日と江戸川産業ときめきフェアに出展しています。
3年ほど前に立ち上げた江戸川異業種交流会としてですが。
地域密着型コンサルタントとして地域の企業を繋いできました。
出展料は1コマ15,000円と破格です。
しかし、異業種交流会に参加しているベンチャー企業にとっては、
効果が不明です。
そこで、当会のコマに共同出展していました。
事業内容によっては効果が無い場合もありました。
しかし、その後3社が独自出展するようになりました。
そして会を卒業しました。
コンサルタントという職業は因果なものです。
一人で出来るようになると「卒業」していきます。
依存させる方法もあるのでしょうが、
私は正しく卒業させていく事がグッドではなくグレイトへの道だと考えています。

依存させる=停滞
卒業させる=革新への道。

経営企画の仕事と役割12進捗確認

 3・進捗確認

「計画を作って終わり」では、そこらのダメコンサルティング会社です。

計画と実績の差異を客観的に発見するのが経営企画の役割です。
現場では上司と部下との関係で進捗確認と改善活動が行われています。

しかし、現場視点だけでは、見逃される事があります。
それは、当事者だから「気が付かない当たり前にやっている」事です。
年に一度程度は仕事の棚卸をさせて仕事のダブりや漏れをチェックします。

会議の議事進行支援も重要な役割です。
まずは、会議の目的を明確にさせます。
会議に参加する人員。
社長がトップダウンで決定したいのであれば会議の必要はありません。
しかし、社員の知恵を集めて良い会社にしたいのであれば会議の効果は絶大です。

 

「早くたどり着きたいのであれば一人で。
遠くへ行きたいのであればみんなで。」です。

 

ただし、会議には正しいやり方があります。
本項ではただしい会議の方法について解説します。
意味のない会議は、目的が明確でない会議です。

 

会議の目的は大きく分けて2つです。
知恵を集めて決定する事と情報を共有する事です。
まず、会議の目的を明確にします。
決定を目的とするのであれば、その課題が生じた背景・経緯を共有する必要があります。
会議が長くなる。
あるいは、一度決定したのに実行されないのは背景や経緯の共有が十分なされていないからです。

最初のうちは時間をかけてでも背景や経緯の共有に時間を費やしましょう。

当社では、下記の会議議案シートの活用をお勧めしています。
会議で何を話し合うべきか?
どのような流れで話し合うべきかがこのシート1枚で完結します。

その後、議事録としてまとめるのにも適しています。
当社が支援した顧客の会議が効果を発揮するのは、
この会議議案シートがフォーマットとして使われているからです。

 

NO(通し番号)

日付

氏名

議案

○○の件、○○について

目的

1.意思決定 2.情報共有

会議の目的は上記いずれかです。

何のための議案なのかを必ず明記します。

 

背景・経緯

議案としてあげるに至った背景や経緯について詳細に記入します。

会議に出席している人は発議者がどのような経緯で議案として提出しているかが不明です。文章が長くなっても構わないのでこの部分で共有させましょう。

なお、当議案シートは会議の3日前までに作成するようにさせています。それは会議当日にこの背景や経緯の説明に時間を割かないためです。

 

課題

意思決定の場合には何らかの課題があります。
「○○を実行したいのだがこのような課題がある。このように解決したいと考えているが以下に続きます。」

 

機会・脅威

これはチャンスです。もしくは、今手を打たなくてはこのような脅威となるでしょう。

 

目標

進めるにあたって定量的な目標を設定します。頑張りますではなく具体的目標があるから行動できます。

 

アクションプラン

では、どのように実行するのか?について担当者と期限を明確にします。

 

経済性

費用対効果について、及び検証方法について

経営企画の仕事と役割11中期計画・年度計画

2・中期計画・年度計画

ビジョンを具体的な計画に落とし込むのが中期計画です。
中期計画とは3年計画です。
単年度では実現できない時間がかかる項目の実現のためにも中期計画が必要となります。

例えば、新規事業です。

新規事業を立ち上げると最初の顧客獲得に半年程度かかります。
(事業内容によりますが。)
損益分岐点を越えるのに1年程度必要です。
3年程度でようやく事業として機能し始めます。

また、人材育成にも時間がかかります。
新入社員が独り立ち出来るのに1年程度。
自分の仕事+周囲が見まわせるようになるのに3年程度は必要です。
創業期には考えられなかった「長い目」で計画を策定します。
前章の外部環境分析で取り上げた視点を発揮する事になります。
しかし、経営を企画する立場です。
経営者の意向や現場の意向を汲み取り中期計画案を作成する事になります。

社長と経営企画がどのような関係性で中期計画の役割分担をするかは社長の個性との相関です。
正解はありません。

踏み込んだ内容の案を出し修正を加えていくのか?

社長に踏み込んでもらうのか?

については、ケースバイケースとなるでしょう。

経営企画の仕事と役割10ビジョン・ミッション・戦略の案出し

1・ビジョン・ミッション・戦略の案出し

「ビジョン実現に向けて必要なお金をどう生み出すのか?」

を考える事こそが重要です。

しかし、実現したいビジョンを描くことなく、
毎日忙しく数字に追われている経営者が大勢います。

ですので、
数字の分析の重要度を下げてビジョンの重要度を高めるべきだと考えます。

実は、会社員時代の私の上司の社長もそうでした。

営業部長から社長になった時に、
社員から「当社にはビジョンが無い。」と言われました。
新社長は考えた事もありませんでした。
社員がいない場所で社長と私でミーティングを繰り返しながらビジョンを固めました。

私はと言えば、もっぱら聞き役です。
同意したり、反論したりしつつ社長のビジョンを固めました。
気が付けば、独立して10年間ずっとそんな聞き役ばかりやっていました。

社長のビジョン実現のパートナーであることが私の仕事でした。
当然ですが、社長は赤の他人とはビジョン固めのミーティングを行いません。
私の事を個人的に信頼してくれたからこそ、打ち明け話もしてくれました。
経営企画が社長のビジョン作りのパートナーとなれたら最高ですね。

ミッション、ビジョン、戦略の順序が良くある会社の例ですが、
実は「ミッション」を作る事は難しいです。
どうしても、現状維持の理由からミッションを作ろうとします。
日本の大企業が現在苦戦しているのは、
戦後に立ち上がった企業が「復興」を目的とし、
存続→維持→発展を目指しているから世の中を変えられずに、
ひいては自社の維持すらできてないのです。

世の中に必要とされないから退場を余儀なくされるのは当然です。

ビジョンを描いたうえで「何のために」仕事をしているのか?
のミッションに落とし込む順序で構わないのです。

ただし、戦略については徹底的に組み立てます。
経営企画の存在意義は経営戦略の幅を広げる事だからです。
客観的に情報を集める。

勘ではなく理論として戦略を立案する。

経営企画の仕事の醍醐味です。

とは言え、大企業でない限り戦略の選択肢は多くありません。
競合他社との商品・サービスを差別化する。
経営資源を狭い市場に徹底的に集中投下する差別化集中戦略しかありません。

その時に、

何をどのように差別化するのか?

・価格、品質、アフターフォロー

どの市場を狙うのか?

・販路、地域、業界

を徹底的な情報収集の中から組み立てます。

自社にとって正しい戦略が立案出来れば戦術として現場に落とし込むだけです。

結果は正しく現れます。

経営企画の仕事と役割9お題設定(起案)

第三章:お題設定(起案)

良い意思決定は、良い課題から生まれます。

良い課題には、良い課題設定が必要です。
これこそが経営企画の仕事の醍醐味です。
経営者とは言え50人規模では、まだまだ現場と経営とを行ったり来たりしています。
経営企画に課せられる役割は、経営に関する会議では「経営」の課題設定をする事です。
現場に関する会議では「現場の具体的」課題設定をする事です。

中にいながら自分を客観的立場に置かなくては出来ない仕事です。

 

経営参謀、経営の裏方としての経営企画の仕事の醍醐味は「良いお題設定」に尽きます。

 

以下は、社長のいない所でご覧ください。(笑)

問いかけで自ら考え、実行出来る社長を育てる(ソクラテスメソッド)

人は質問されると、答えます。
質問の種類によって考えさせたり、実効力を高めたり出来ます。
以下でそれらの問いについて解説します。

ソクラテスメソッド 
ソクラテスには著書がありません。が、弟子は多くいました。

弟子にはプラトンやアリストテレスがいて、彼らを通じてソクラテスの考え方は世に知られました。
ソクラテスメソッドとは、答えを教えるのではなく、考えさせる理論です。

あなたが良い社長を育てたいのであれば、教えるのではなく、考えさせる事です。(社長には言えませんが。)考えさせるには問いかけが有効です。魚を釣ってあげるのではなく、釣り方を教えてあげる。と説明しています。

1・選択肢を広げる 
オープン質問と呼ばれる質問の種類です。

「はい、いいえ。」ではなく、答えが人によって違います。

「あなたはどうしたら良いと思いますか?」と問われると、
「私はこうしたら良いと思います。」と答えます。

当ブログで何度も出てきた5W2Hについて、
いつまでにやりますか?
どこでやりますか?
誰がやりますか?
何をやりますか?
どのようにやりますか?
と方法を考えるように問いかけます。

その上で、なぜ、その日なのか?なぜ、そこなのか?
なぜ、その人なのか?なぜ、それなのか?
なぜ、その方法なのか?を問いかける事で自ら考えるようになります。

2・考えさせる 
問いかけた後で特に重要なのが待つ事です。突然「あなたはどうしたら良いと思いますか?」と問われても、答えに窮します。そこで、問い詰めるのではなく、一呼吸待ちます。この間を取る事で、社長といえども考えても良いんだと理解します。

聴く
間をあける。

問いかけと復唱で「自分の仕事」として肚落ち出来ます。部下の報告を聞いただけでは、自覚させる道半ばです。社長本人が自分の言葉で話せるようになってようやく自覚出来た状態となります。では、なぜ問いかけが大事なのでしょうか?
人間は人の話を聞いただけでは、概念としての理解に留まるからです。
頭では分かる状態です。
それを自分の言葉で復唱し直す過程で、自分の理解度と不明点、相違点を整理するからです。

経営企画の役割の真骨頂は、
社長の話を聞きながら社長の意思を行動につなげて背中を押す事です。

 

経営企画の仕事と役割8内部分析(情報収集)

5・内部分析(情報収集)

 

一般的には3C分析を行います。

Customer(顧客)
Competitor(競合)
Company(自社)
の分析です。

が、中規模企業の場合注意が必要です。
導き出される結果が、
顧客は我がままで価格の追求が厳しい。
競合は先進的で勝てる見込みがない。
自社は..

とネガティブな項目しか見出せない分析結果となりがちです。一旦ネガティブに向かうとポジティブに方向転換するには労力がかかります。予め空気感を掴んだうえでゴール設定をしたいものです。

ま、ネガティブ=退職と繋がらずこれまで在職している社員です。結果を「ガス抜き」との位置づけでポジティブにとらえても良いでしょう。

内部分析は、ファミリー情報を上手く活用します。ファミリーとは経営者とは家族同様の関係性の人々の事です。先日、日本ファミリービジネスアドバイザー協会の西川理事長のお話を伺う機会がありました。同協会が提唱されているスリーサークル(3円)の考え方です。私なりに意訳して使っています。経営者(家族)及び創業メンバーはファミリー。オーナーは家族でなくでも会社所有者。ビジネスは仕事として会社に加わっているメンバー。会社の現場で働く社員の忠誠心は違って当然です。だから、ファミリー、もしくはファミリーに近い社員に社内の本音を引き出してもらうのです。内部分析とは社内にどれだけ忠誠心の高い社員がいるのか?=同じバスに乗る人々が多いのか?を分析する事で、新しい事へ取り組む可能性が図れます。現状維持を望んでいる会社では新しい事への取り組みが難しくなります。会社が目指すビジョンに賛同している社員が多ければ、目先の困難を乗り越える事が可能となります。「笛吹けど踊らずな状態に陥るのは、踊る人を見極めていないからです。」

 

横道にそれました。
ただ、内部環境を分析するのではなく忠誠心を鑑みた上で分析する事が重要です。

 

※悪い言い方をすれば、スパイを配置するとも言えますね。

経営企画の仕事と役割7企業規模分析

企業規模分析

事業規模による収益構造の分析を行っていますか? 

社員は5人ほどの小さな会社なのに儲かっている会社があります。
その一方で100人ほどの社員数で、
社長を筆頭に社員皆が忙しそうにしているのに儲かっていない会社があります。
その違いは仕事のやり方ではなく、収益性と事業規模です。

あなたの会社が儲かっていない場合儲からないドツボに陥っている可能性があります。
あなたの業界での儲かる適正規模を把握し修正したいものです。


では、どのように事業規模による収益構造の分析を行うかについて解説します。 

・手順

1.会社四季報などで.同業他社の人件費率を算出します。

2.同業の首位企業の人件費、率と自社の金額及び率を比較します

3.自社が目指すべき規模を設定します。

 

 ・コツ

業界の傾向を自分の言葉で説明できるように分析します。

特にサービス業の場合は「人件費」の高止まり化が経営を圧迫します。

例えばコンサルティング業では個人事業として自宅で一人でやる分には、本人の人件費程度を上回る売上があればすぐに「儲け」となります。しかし、事務所を構えて数人のコンサルタントを雇用する規模になると社員の稼働率が落ちた途端に儲からなくなります。

外資系コンサルティング会社ではコンサルタントが案件に携わらない事を「ビーチ」と呼んでいます。経営者としては気が気ではありません。

一方、コンサルタントが少ない場合には案件が増えた場合には対応しきれず取りこぼすことになってしまいます。また、コンサルタントのように教育に時間がかかる職種ではある程度の人員を抱えていくことでOJTの教育訓練も可能となります。

ビーチ社員がある程度いても対応できるようにするために大手コンサルティング会社が請求するコンサルティング報酬が高い理由ともなっています。

一時は社員数100人程度までいたコンサルティング会社が倒産した事例をいくつか間近で目撃しました。企業に対して指導する立場であるコンサルティング会社が倒産するとは笑い話にもならないが現実です。

一部のコンサルティング会社はパートナー制度を導入して仕事が多い時にはパートナーとして関われるようにしています。最近ではパートナーの質を担保するために資格制度を導入している事例も目にします。

人件費のウェイトが高いサービス業では社員で無く、パート、アルバイトなどの雇用形態での対応やパートナーなどの外注・協力体制での対応により、儲かる仕組みを整える事が重要です。

 

「イケイケドンドン」タイプの規模追求型の社長は、立ち止まって方向性を明確にしたいものです。進むも地獄、退くも地獄の底に嵌っているのであれば思い切ったリストラも必要となります。

本来であれば、成長曲線分析を盛り込みたいのですが、第一章の2成長段階と共に変化する~の項目で解説しました。自社がどの段階にあるかについて成長曲線と規模の両面から分析を進めてください。