2017年 10月 の投稿一覧

目標達成営業チームの作り方 18 誰も教えてくれなかった伝え方

第3章2節.誰も教えてくれなかった伝え方

コミュニケーションの原則は「あなたが伝えたと思っている事と相手に伝わった事」は違う。
下記は有名な老婆の絵です。

 

「アンデルセン童話やグリム童話に出てくるようなおばあさんですね。」と私が説明を始めると、読者の皆さんは「おばあさん」を探します。

 

一方、「高貴な貴婦人」があちらを向いています。
「顔が見えないのが残念ですが...」
と説明を始めるといかがでしょうか?

 

老婆の絵として見ている人と貴婦人の絵として見ている人では同じ絵を見てもそれぞれ違った絵として理解します。
コミュニケーションの大原則として、人はそれぞれ違った捉え方をしているとの前提に立つ必要があります。

同じ絵を見ていても違って見えるのです。


社内の、外部の環境が違う場に置かれている人同士が違った理解をするのは当然だとの前提に立つことがコミュニケーションの大原則です。


この絵を老婆だと見ている人はあなた一人かも知れません。

他にも猫や鳥が見えるという人もいます。

 

目標達成営業チームの作り方 17 VAKタイプ

第3章1節2.VAKタイプ

 

視覚優位の人はイメージを描く。聴覚優位の人は音、物語で表現する。
体感覚優位の人は全身で感じます。
それぞれのタイプに応じた伝え方をすることで物事は伝わりやすくなります。
人間は情報を受け取る時に自分の優位感覚を優先させます。
私は会社員時代にコミュニケーションスキルとしてコーチングとNLP理論を勉強しました。
そのNLP理論(神経言語プログラミング)では、
人がコミュニケーションを行う時には五感を通じて行うと考えています。

私たちは生まれて以来五感を通じて得た情報を脳に送り、それぞれの意味づけをしています。この意味付けの方法や反応・行動の仕組みが人それぞれに違います。五感のうちコミュニケーションに使われる主なものは、V(視覚)A(聴覚)K(蝕運動覚)です。

 

この3つのタイプを知り活用する事で、コミュニケーションの質を高める事が可能になります。たとえば、「ごはん」という言葉を聞いたらあなたは「最初に」どう反応するでしょうか。Aさん「湯気が立ち上るおわんに盛られた白く輝くご飯が思い浮かびました。そして、その周囲には味噌汁やおかずなどが思い出されました。」Bさん「食事の時の団欒の声が思い出されました。メニューは~でした。」Cさん「ご飯の香り、かんでいる感触そして舌触りや味わいが思い出されました。」いかがでしたか?

 

NLP理論では、目の動きや言葉の使い方から上記タイプを診断する方法がありますが、相手を観察する事で相手が五感の中でどの感覚を良く使っているのかが分かります。

 

目標達成営業チームの作り方 16  新入社員教育係としての24時間365日

コラム:新入社員教育係としての24時間365日

 

私が部下育成が出来るようになったのは、32歳の時でした。最初の就職先(コピー機の飛び込み営業)では、4月に入社してその年の12月には課の売上責任者となり、「何をどうすれば良いのか?」全く分かっていませんでした。「兎に角、自分が売り上げを上げれば部下も頑張ってくれるだろう。」と頑張り続けましたが、結局部下は誰一人ついてきてくれませんでした。

その当時の失敗があったので、転職してからは部下育成、マネジメントの本を読んだり、勉強をするようになりました。その時たまたま手にしたのが「コーチング」の本でした。

 部下を育てるには、

1.話を聴く事が大事。

2.人にはタイプがある。

3.質問で本人に考えさせる。

と言った視点が私には欠けていました。

 

当時の近江兄弟社の営業部門では新入社員を採用して店舗向け営業力を強化しようとしている時期でした。私が33歳の頃、新入社員を3人も同時採用しました。

その3人が全くタイプが違っていました。私はエクスプレッシブタイプで、入社した3人はドライバータイプ、アナリティカルタイプ、エミアブルタイプでした。 

ドライバータイプの部下は、自分で勝手に自分なりに目標を決めて勝手に突っ走っていきます。

アナリティカルタイプの部下は、私の発言や行動に対して逐一質問して自分が納得しない限り動きません。

エミアブルタイプの部下は、私が困っている事が無いか、チームの和が乱れていないか気にし過ぎて自分からは動きません。

 当時の私は社宅に住んでいました。その社宅は寮も併設されていました。私は1階で、新入社員が3階に住んでいました。職場は同じで帰ってくる場所も同じです。朝は別々に通勤しますが、帰りはほぼ毎日のように一緒に飲んで帰りました。

私が営業先から社用車で社宅に直帰すると寮から降りてきて誘われます。このような生活を続けていましたが、チームの結束というのは、必ずしも、いつも全員一緒でなくて良い事が分かるようになりました。

ドライバータイプやアナリティカルタイプは自分の考え方を持っているので、「みんなと一緒」に価値を置きません。当時の私は、部下を誘わない事はダメな事だと思っていたのですが、必要な時に正しく目的を伝える事で十分に彼らは動ける事を身を持って知る事が出来ました。
一方、エミアブルタイプは、人と共感する機会を多く持つ事に価値を持ちます。用事が無くても電話を掛けたり、声をかけたりする事が彼にとって大事な事だと分かりました。

24時間365日一緒にいる事で、上司と部下の適正な距離感をつかむことが出来るようになりました。

 

目標達成営業チームの作り方 15 目標達成営業部の動かし方(心理編)

第3章:目標達成営業チームの動かし方(心理編)

 

計画を作っても動かさなくては意味がありません。
当社の真骨頂は実行力を強化する部分です。
相手に応じたコミュニケーションの方法で正しく伝える。決めた事を徹底的に実行させる。
寄り添う優しさと突き放す厳しさの両輪で人を動かします。

 

第3章1節.タイプ別コミュニケーション

パターンに分けると言うと、日本では血液型分類が多く使われます。
一般的には、A型は神経質、O型は大雑把、B型は自己中心、AB型はマイペースのように分類しています。
血液型の分類方法は科学的根拠が無いため、実際の仕事の場面では使えません。
本章では思考と行動に着目したソーシャルスタイル分類と視聴覚などでの物事を捉える感覚で分けるVAK分類の手法をお伝えします。

「同じことを何度言っても分からない部下」に対して伝え方を変えるだけで伝わる事もあります。

 

第3章1節1.ソーシャルスタイル分類

戦国武将になぞらえて行動パターンを分類する

これまでお会いした経営者の皆さんは「うちの社員は、どうしてオレの言う事を分からないんだろう?」と悩んでいる一方で、「あいつ(=ある特定の社員)は、オレが言う前に察して動けるんだよ。」と言います。確かに、その社員はあなたの意思を推し量るコミュニケーションスキルが秀でているのでしょう。
その社員があなたの意思を推し量れるのはコミュニケーションスキルが優れている理由だけではありません。あなたと部下が同じ絵を同じように見る事が出来ているからです。本項では、人の行動パターンを知り、その人の行動パターンに応じたコミュニケーションの方法を活用して人を動かす事をお伝えします。本書では、1968年アメリカの社会学者デビッド・メリルとロジャー・リードが、対象者の言動の表れ方で人間の社

会的特性を分類しました。以後、人間関係を科学的に捉えるツールとして多くの企業や組織で活用されているのがこのソーシャルスタイルによる分類方法です。

人間は4つのソーシャルスタイルに分けられます。元々はアメリカ海軍が潜水艦の乗組員同士の円滑なコミュニケーションを図るため考案されたモデルです。似たタイプは人間関係のトラブルが少なく、敵対するタイプはトラブルの発生確率が高いと言われています。何カ月も同じ艦内で生活を共にする乗組員同士のタイプをバランス良く配置することで帰還率が高まったとも言われています。本書で採用している方法及び質問はプレジデントコンサルティング株式会社伊藤氏の監修の元作成致しました。この分類方法では、自己主張が強いかそうでないか。の思考開放度の軸と感情表現が豊かかそうでないか。

の感情開放度の軸の2軸で4つのパターンに分類します

ドライバータイプからその特徴を解説します。 

1・ドライバー:織田信長型 
・感情は出さないが、メリハリがあり力強い話し方をする
・しっかり目を合わせて話す
・短めの文章で、結論からはっきりと断定的に話す
・決断が速い
・大筋をつかんだら、より短時間に結果を出そうとどんどん進めていく
・人間関係より、仕事、課題を重視する

 
2・アナリティカル:明智光秀型

・感情を出さないで、穏やかな声で淡々と話す
・論理的で、順序立てた話し方をする
・冷静でビジネスライクな印象
・慎重で細かなことも見落とさない
・人間関係より、仕事、課題を重視する。

 

3・エクスプレッシブ:豊臣秀吉型
・言葉・声・態度などすべてを使い、豊かに主張し、感情を表現する
・しっかりと視線をとらえ、感情を込めてアップテンポで話す
・まわりを巻き込みその気にさせ、楽しませる話し方
・直感的に決断するので、即断即決。
・まずは強い人間関係を築くことにエネルギーをかける。

 

4・エミアブル:徳川家康型
・声にも態度にも、穏やかに感情をにじませる
・皆に目配りをしながら、同意を得るように、ゆっくり話す
・問い掛けるように、相談を持ちかけるように話す
・皆を励まし、サポートすることが得意
・仕事、課題に取りかかる前に、まずは、人間関係を築く

 

下記でご自分のタイプを自己診断しましょう。

Q1.あなたは以下の軸でみるとA,Bのどちらに近いですか?

A                B

話し好き・・・・・・・・・・・・・物静か

速いペース・・・・・・ゆっくりしたペース

主導権を取る・・・・・・まわりに合わせる

相手の目を見る・・・・・相手から目を外す

支配する・・・・・・・・・・・・・・従う

断言する・・・・・・・・・・・問いかける

競争的・・・・・・・・・・・・・・協力的

外交的・・・・・・・・・・・・・・内向的

自己主張する・・・・・・・自己主張しない

    合計

あてはまるものに〇をつけA、Bの合計欄に数を記入してください。

 

Q2あなたは以下の軸でみると1,2のどちらに近いですか?

 1               2

冷静・・・・・・・・・・・・興奮しやすい

ゆっくり・・・・・・・・・・・・・・活発

仕事優先・・・・・・・・・・・・友人優先

クールな表情・・・・・・・・・温かい表情

気持ちを抑える・・・・・・・気持ちを表す

落ち着きがある・・・・・・・・・にぎやか

事実を重んじる・・・・・・意見を重んじる

感情に左右されない・・・感情に動かされる

声のトーンが一定・・・・抑揚のある話し方

     合計

あてはまるものに〇をつけ1、2の合計欄に数を記入してください。

 

AとBの数でAが多ければ思考開放度が高いと言えます。
1と2の数で1が多ければ感情開放度が低いと言えます。
この場合は、ドライバータイプと分類出来ます。
あなたはどのタイプでしたか?

 

私は、会社員時代に自分と違う3タイプの部下を育成しました。
「普通はこうだろう」「自分ならこうする」が全く通じませんでした。
上記の各タイプに当てはめて伝え方を変えると伝わり方が驚く程変化しました。皆さんも是非実践してみてください。

 左側の人との会話では結論を重視すると効果的に伝わります。論理的に思考する人が多いため、なかなか結論に辿り着かない会話が苦手です。

 一方、右側の人との会話では共感を重視する事が効果的です。感情豊かな人が多いため、「いきなり結論」を投げかけるのではなく、周囲の人がどう思っているのか。人を話題にする事がコミュニケーションを良好にするカギとなります。

目標達成営業チームの作り方 14 実行計画化

第2章3節.thステップ・実行計画化

1.打ち手ごとに金額を算出する

これまでのヒントを参考にして改善目標を達成するための対策を立案します。
「いつまでに、誰が、誰に対して、何を、どれだけ、どのように」実行する事で、
幾らの金額になるのかを明記します。

この時に上記各項目について「なぜなのか?」の視点で検証を行います。

 

 

2.スケジュールは逆算思考

目標達成をゴールと設定して目標に辿り着くまでの道のりを逆算で考えていきます。
それぞれのステップと途中指標を整理したものがアクションプランとなります。
このひな形を使ってチームの目標達成のためのアクションプランに落とし込んでいきます。

 

3.小さなステップに分解し期限と責任者を明確化

担当者と項目と期限を設定し期限内にどれだけ「行動」するのかを数値化します。
「行動量ではなく、行動の質が問われるのではないか?」
と否定的な社員からの反発の声が上がります。
確かにもっともな意見です。
「いつも目標を達成している会社・チーム」であれば質を求めるべきです。
しかし、目標達成できていない会社やチームでは圧倒的に行動の量が足りていません。
問題は決めたことをやらないで現状を是とする風土です。
経営幹部やチームリーダーは退路を断つ覚悟で「行動量」を追い求める事を宣言します。

第2章3節.thステップ・計画に魂を入れる

計画に魂を入れる(コミットメント)

アクションプランに「魂」を入れなくては「画に描いた餅」となってしまいます。 

責任者自らが部下を招集し「発表会」を開催することが最も効果的です。部下にとっては「ただでさえ忙しい中、上司の発表に付き合わされる」という否定的な状況を敢えて作りだすことになります。

しかし、それでも実行する事で上司の本気度が伝わります。年度経営計画発表会などの場があれば最適です。週次、月次の営業会議であっても、招集前に事前に目的を告知することで「いつもと違う感」を演出することが出来るため効果を発揮させることが可能となります。

 

社内にコミットメントを醸成させる第一歩は上司であるあなた自身が「退路を断つ」ことを宣言することしかありません。

目標達成営業チームの作り方 13 ヒント3.生産性向上

ヒント3.生産性向上

「時間だけは神様が平等に与えて下さった。これをいかに有効に使うかはその人の才覚であって、うまく利用した人がこの世の中の成功者なんだ。」と本田宗一郎氏は言っています。単位時間当たりの生産性を向上する=時間の使い方を改善する事です。

  簡単な事ですが、現在の時間の使い方を検証し、改善する事で売上を上げる活動に使う時間を増やす事が出来ます。

「忙しいは言い訳です。」

 

役割見直し

 仕事の棚卸を行い、社長に「しか」出来ない仕事と誰に「でも」出来る仕事を分離します。

 中小企業の社長は、野球に例えるとエースで4番の役割と練習終了後のボール拾いの役割も行っています。前述の時間の使い方と同じようにご自身の仕事の棚卸をやってみてください。自分にしか出来ない仕事と誰にでも出来る仕事に分離出来ます。

社長は社長の仕事をしましょう    

 

目標達成営業チームの作り方 12 マーケティングと営業の違い

マーケティングと営業の違い

マーケティングと営業の言葉の違いについて再定義します。
マーケティングとは市場と自社の商品・サービスを適合させていくことです。

「Market + ing」と理解すると理解しやすいです。

上記の心理ステップではお客様が当社商品・サービスを認識し、関心を持ち欲しくなるまでの3ステップに該当します。 

営業とは見込顧客と自社の商品・サービスと合致させる事です。見込顧客の潜在的な悩みや欲求を解決できる商品・サービスを顕在化させて決断させる事です。上記の各ステップを中小企業では自社内で完結させる事が望まれます。


本項では、心理変化に応じた各営業ステップについての解説と改善の方法について伝えます。

法人を対象としたルート営業と一般消費者を対象とした新規開拓中心の営業方法では方法・手段が違います。

また、それぞれの方法については属する業種や対象とする顧客層によって細分化されています。前述のアンゾフのマトリクスが「誰に」「何を」売るのかを分析し改善するのに対して、本項の営業ステップの改善は「どのように」売るのかを分析、改善する事になります。

では、それぞれのステップについて解説します。下図は当社のお客様のコンサルティング会社です。

この会社では無料説明会への告知をファックスDMで行い、その後個別相談から契約の流れを構築しています。それぞれの活動が定量化されているため、何をどれだけ変化させると最後の契約率が上がるのかを検証しながら対策を打っています。

目標達成営業チームの作り方 11 ヒント2.ステップに分解して改善する

ヒント2.ステップに分解して改善する

認識から購入までの心理変化5段階と営業活動及びツールサミュエル・ローランド・ホールがRetail Advertising and Sellingにて紹介したAIDMA理論を日本の中小企業の現場に合わせたのが当社考案の心理変化に応じた営業ステップです。

焼き鳥屋が煙を外に出して、香ばしい香りで人を誘うのは人間の嗅覚に訴えるからです。テレビコマーシャルに綺麗なお姉さんが出るのはオッサンの男性性に訴えるからです。太っている人がダイエット食品を買うのは、ビフォーアフターのPOPや写真などの広告を見て自分もそうなりたいと思うからです。人間に心理変化を引き起こし購入させるまでのステップを理解し、組み立てる事で売上を向上させることが可能となります。

大企業などでは、マーケティングと営業を分けている場合が多くあります。営業については販売会社や代理店などにさせるケースも多くあります。中小企業ではマーケティングと営業を一貫して自社で行います。


各ステップを改善する事で全体の改善につなげる事がこの項で伝えたい内容です。

目標達成営業チームの作り方 10 対策と数値を算出する

第2章3節.rdステップ・対策と数値を算出する

改善目標達成のための具体的対策と数値を算出するために、「考えなさい。」だけでは、何をどのように考えたらよいのか分かりません。そこで、下記のヒントを基に改善目標の打ち手を考えます。

ヒント1.未完了を完了させる

ヒント2.ステップに分解して改善する

ヒント3.生産性向上

 の3つの視点でヒントを紹介します。 

過去の自分たちの経験や今自分たちがやっている事を見直して改善に繋げてください。

 

 

ヒント1.未完了を完了させる

アンゾフのマトリクス

 

 

全ての商売は「誰に」「何を」売っているのか?の組み合わせです。
請求書伝票をひっくり返して自社のお客さんは誰か?
そのお客さんに何をどれだけ売っているのか?
上記のマトリクスを参照して分析しましょう。
この分析作業を行うだけでここが弱い。
もう少しこの企業を攻略しようといくつかのアイデアが出てきます。

 

0.過去客の掘り起し

アンゾフのマトリクスには出ていませんが、最初にやるべき事は自社と過去に取引があったお客さんの掘り起しです。 

以前購入実績があったお客さんに対して電話1本掛けるだけです。

「最近、お見えになられていないようですが、いかがなさいましたか?」とひと声かけるだけですぐに戻って来るお客様もいる一方、引越し、病気などの理由で二度と買いに来れない方もはっきりします。

最初の1週間で社員に過去客に電話を掛けるようにさせると、「戻ってくるお客さんがいる一方で戻って来ないお客さんの現実に気付かされます。」

 新規開拓をしないといけない現実に直面させられます。

 上司が部下に「新規開拓しなさい」と口を酸っぱくして言うよりも、部下に過去客に電話をさせる方が効果的です。

 

1.既存×既存

既存のお客様に既存商品を更に買ってもらう事です。

 

売上を上げる方程式は、単価×数量のどちらを上げるかです。単価は既存のお客様の場合は既に決定している場合が多いため、数量を多く売る事になります。

 

私が営業マン時代に既存顧客に対して既存商品を売っていた事例について紹介します。ドラッグストアなどのチェーン店では、年に数回行われる棚割りで売り場が決定します。この棚割りの時に参考にされるのは前年度の販売実績(POS実績)やテレビCMのなどの宣伝広告の施策にも影響されます。中小企業がドラッグストアなどの店頭で大きな売り場を確保するのは至難の業です。そこで、私たちはドラッグストアの店頭を訪問していました。定番商品の棚以外のレジ前や店頭での陳列場所獲得のために夜討ち朝駆けで店舗を訪問しました。

 

2.既存×新規

既存のお客様に新規商品を買ってもらう事です。

 

昔のマクドナルドでは、ハンバーガー購入者に「ご一緒にポテトはいかがですか?」と勧めていました。この方法を自社のお客様に適用する事で売上増加につなげることが可能となります。

群馬県の食肉メーカーでは精肉以外の加工品の製造・販売も行っています。しかし、既存のルートを巡回する営業マンは冷蔵車の運転、配送も兼務しているため、「単価が低く、サイズが小さい」レトルトカレーやその他の加工品の販売には目が行き届いていませんでした。

営業部の中で商品別販売担当者を選定してカレーを拡販する事としました。小売店ではレジ横に空スペースがあるためレトルトカレー数個を置いてもらう事は難しくありませんでした。3カ月の拡販プロジェクトの結果、3倍以上の売上になりました。

 

3.新規×既存

新規開拓です。新規開拓はさらに詳細なステップを組み立てる事となります。


1. 最初のアクション:当社の存在を相手に知らせる。
(準備を含め開始から2週間程度)
2. 相手の反応を得る
(送付から2週間程度、開始から1カ月程度)
3. 反応があった相手に試してもらう
(訪問、サンプルの送付)(開始から1~2か月)
4. 商談(開始から1~2か月)

5. 受注(開始から1~3カ月)


となります。
 

新規開拓である程度の目標件数を達成するのであれば3カ月程度の期間で上記のステップを行いつつ検証を繰り返すことになります

 

4.新規事業

ユニクロの柳井氏は、「商売は元々うまくいかないもので一勝九敗くらいのものだ。」と言っています。

「食えている」「稼いでいる」状態だとしても未来永劫続きません。はじめから「一勝九敗」を前提と考えていると取り組みやすい。

私は次の手順を踏まえたうえで新事業を展開するように進めています。まずは、既存事業で安定的に利益を出せるようになる。そのうえで新事業を行う。この順番は何が何でも死守します。

一方、友人の経営者に経営計画の中に「過去三年の新規事業の売上を全体の売上の2割程度にする」事を明記している人がいます。「既存事業で売上を伸ばす事は簡単で安直な道だ。新規事業は大変な道だ。大変な事を敢えてやる環境に自分たちを追い込むために新規事業のシェアを掲げている。」

 

 

目標達成営業チームの作り方 9 成行予測値を算出する

第2章3節.ndステップ・成行値を算出する

1.過去数年間の傾向より算出する

過去3年間の業界、自社の傾向を対比します。
出来ればZグラフを作成して過去3年間程度の前年同月を対比出来ると良いでしょう。
データ作成に時間を費やすことはムダなのですぐに集められる業界情報や自社の過去データで傾向値をつかめれば十分です。

 

2.予測できる外部環境の変化から推測する

PEST(politics政治、economics経済、social社会、technology技術)に代表されるマクロ環境の変化。
政治では政権交代、あるいは長期政権化など。
経済では円高(円安)、市場など。
社会環境では少子高齢化、出生率、離婚率などの自社に与える影響。
技術変化では、DPE印刷からデジタル出力へなど自社を取り巻く事業環境に対する技術変化の影響など。

 

3.経営者の経験値

数十年経営してきた経営者であれば肌感覚である程度信頼出来る数値を算出します。

下記の図は当社がセミナーに登壇した際受講者に実習してもらうシートです。

 

 

何のデータも無くその場で記入するのですが、
その後会社に戻って詳細なデータを確認すると経営者の経

験値は概ね外していないようです。成行予測の算出の際にどれだけ「冷徹」「悲観的」に数字と向き合えるかがコツとなります。

 

上記の実習を行った経営者から
「今まで目を背けていた現実に直面させられた」
「厳しい現状に対して覚悟を迫られた」との感想を頂きます。


何となく、ぼんやりと「目標達成」の掛け声をかけるのではなく、定量化した現実を直視するためにもまた、「まさか」の事態に備えるためにも、「悲観的・冷徹」に成行予測値を算出して欲しいものです。

 

前年度売上    292百万円
今年度売上目標 300百万円
の場合、

変化が見込まれる要因を算出すると
▲20百万円
成行予測値は272百万円となります。

改善しなくてはいけない金額は29百万円と算出できます。

前年比103%の目標ではなく、前年比110%の売上向上が必要となります。
甘い期待ではなく、厳しい現実を直視しなくてはいけません。