2017年 9月 の投稿一覧

中小企業 組織作り 組織化 方法 19 評価基準

第3章2節.3・評価基準

1.基準に合致した人材を採用する

前節で取り上げた「したい事、出来る事、すべき事」を採用条件として提示します。
面接時に確認します。何が出来れば基準を満たすのかを明確にしておきます。

2.今いる人材を基準に達するまで教育する

第4章以降で取り上げる人材育成の方法です。
基準を明確にしないので部下はいつまで経っても「何が正解か」分からないのです。
上司にとっても、いつまで経っても出来ない部下なのです。

 

「敷居が高く面倒くさい。」のが人事評価制度の仕組みです。

が、当社では3段階程度の基準で始める事を進めています。

ある仕事について

「上司と一緒に出来る」「一人で出来る」「指導出来る」

 

3.基準を超える人材が来る仕組みを作る

部下に惚れられる上司。人が来たくなる会社を作る。惚れられる事です。

徳川家康の大将の戒めを紹介します。

 

大将の戒め   徳川 家康
大将というものは

敬われているようでその実家来に
絶えず落ち度を探られているものだ
恐れられているようで侮られ
親しまれているようで疎んじられ
好かれているようで憎まれているものじゃ

大将というものは

絶えず勉強せねばならぬし
礼儀もわきまえねばならね
よい家来を持とうと思うなら
わが食を減らしても
家来にひもじい思いをさせてはならぬ
自分ひとりでは何も出きぬ
これが三十二年間つくづく
思い知らされた家康が経験ぞ
家来というものは
禄でつないでならず、機嫌をとってはならず、
遠ざけてはならず、近づけてはならず、
怒らせてはならず、油断させてはならぬものだ
「ではどうすればよいので」

家来は惚れさせねばならぬものよ

評価基準を超える部下に来てもらうには、
惚れさせる事です。
回り道に見えて近道です。

中小企業 組織作り 組織化 方法 18 マニュアル

第3章2節.2・マニュアル

「何事も小さな仕事に分けてしまえば、特に難しくない。」

とはマクドナルドの仕組みを作ったレイクロックの言葉です。

彼は、業務用ジューサーのセールスマンを経て50代でマクドナルド兄弟からハンバーガーショップの権利を買い取り、フランチャイズ展開で世界的企業に育て上げました。マクドナルドの味はマクドナルド兄弟。仕組みはレイクロックが作り上げました。組織化とは仕組作りに他なりません。新入社員をぶらぶら遊ばせる事なくすぐに仕事を出来るようにするためにマニュアルは欠かせません。出来ない人が出来るようにするためには、「箸の上げ下ろしレベル」まで分解されている必要があります。出来れば「見てすぐに分かる」イラストや動画で解説出来れば尚良いでしょう。仕事を人に教えるときや標準的な仕事を共有化するためにマニュアルを作成している会社は多い。しかし、マニュアルのレベルがまちまちだったり、ずいぶん前に一度作って更新がされていなかったりします。せっかくマニュアルを作っても使われないのであれば意味がありません。随時更新して使えるマニュアルとしたいものです。あなたの会社では箸の上げ下ろしレベルに分解されたマニュアルを用意し更新していますか?

 

マニュアルの作り方(理論編)

箸の上げ下ろしに分解したマニュアルを作成、運用する。

・手順・道具・コツ

本書は中小企業の組織化マニュアルとも言えるでしょう。マニュアルは、それを理解できれば誰でも同じように再現できる方法です。「〇さんだから出来る」=属人的要素を排し、正しい手順通り行う事で誰もが再現可能となります。

マニュアル作りには欠かせない3つの要素があります。

  • 1.手順、2.道具、3.コツです。

例えば、掃除を例に説明します。

1.の手順は、上から下に掃除をする。天井から床にかけて掃除をする。なぜならゴミは上には上がらず下に溜まるからです。また、真ん中から四隅に向けて掃除する。ゴミは隅に溜まりやすいからです。一つ一つの手順が理に適っているため誰が行っても同じように掃除が出来るのです。

2.の道具ははたき、ほうき、ちりとり、掃除機、雑巾、洗剤、空雑巾、ワックスなど手順に応じて決まります。

3.コツ(独自の方法)については昔であれば一子相伝的に現場を一緒に経験しないと伝わらない事とされていました。しかし、現在ではこのコツをどのように社内で素早く共有できるかが会社の競争力の源泉となっています。前述の掃除の会社では、毎週木曜日の早朝勉強会で気づきを共有しパートさんも月1回の研修会でコツを共有しています。

余談だがコツとは骨の事です。表からは見えない本質的な部分でもっとも大事な事との意味が語源です。

本来は、OJTのように現場を一緒に経験する事が一番望ましいのですが、研修などで事例を通じてコツに触れる事が可能となりまする。あなたの会社ではコツをどのように共有させることが出来るでしょうか?

・コツ:出来ることに分解する。マニュアルの目的は教育です。最初から全ての仕事を出来る人はいません。何も出来ない所からスタートします。にも関わらず、最初から全て出来ることを期待してしまう。学校を卒業したばかりの新入社員には名刺交換の仕方や挨拶などの当たり前の事から教える。そして、営業であれば上司と同行してお客様の所へ訪問する。一つ一つの出来る事の精度を高める。それら出来る事を高い精度で組み合わせていくのが仕事です。名刺交換と挨拶ができるようになれば飛び込み営業は出来る。会社の説明、商品の説明が出来るようになれば一人でお客様を訪問させる事が出来る。出来なかった事を一所懸命練習すれば良い。「やった事の無い事」は出来ないのだから仕方がない。ただ、出来ると思える事が高い精度で出来ているかが問題です。他の人に「どうだ!」と自信を持って見せられる水準である。分解された一つの部分を出来るようになると自信を持って次のステップに進める。中途半端な水準で次のステップに進んでも、全てが中途半端なままとなります。

 

マニュアルの作り方(実践編)

・動きのある仕事

普段の仕事をカメラやスマホで撮影する事から始めても良いでしょう。スクラム社ではシートの加工を写真で撮影しマニュアル化しています。もっともオーソドックスなマニュアルの作成方法です。

なかなか時間が取れない方はあえて○○教室を開催する事で自分たちを追い込む事が可能となります。
ゼネック社ではサボンちゃんの楽々お掃除教室を地域で月1回開催しています。
毎回掃除のコツを伝えています。一般の人に掃除のコツを教えつつ自分たちはその素材を基に研修し社内のレベルを高めています。

 

最近は動画や写真の編集も簡単に出来るようになりました。内部向けであればスマートフォン1台で撮影したものをマニュアルとして活用しても良いでしょう。

 

・動きが見えづらい仕事

パソコン上の仕事など動きが見えづらい仕事の場合はプリントスクリーンを使うと分かりやすいでしょう。当社の「ユーチューブを使って検索上位になる方法」のセミナー資料です。プリントスクリーンで画面を切り取りウインドウズ標準装備のペイントを使ってマニュアル化しています。

 

・動きが見えない仕事

最近はこの仕事が増えています。考える仕事です。当社のようなコンサルティングなども動きが見えません。大きな流れは、現状分析→課題抽出→解決策立案→提案→実行です。

しかし、課題のレベルや優先順位などはコンサルタントの経験値や相手の危機意識で変化します。また、伝え方も相手によって変わります。コンサルタントのこれまでの背景により理解度も違います。それでも全体の流れやポイントについて自分が伝えられる事は全て言語化するしかないと考えています。私が恵まれている事は自分のやり方を伝える事が不自然ではない事です。

最後は口伝(くでん)口伝えで伝えるしかありません。

 

 

マニュアルの活用法

江戸川区の家事代行を行っているゼネック社ではパートさんも月1回の研修会でマニュアルを使った勉強会を実施しています。各パートさんが「気になった事」や「注意点」を発表し、マニュアルを定期的に改善しています。

 

また、家事代行部門責任者の求由美氏は自社の掃除方法をユーチューブ動画で「サボンちゃんの楽々お掃除教室」として投稿しマーケティングにも有効活用しています。

中小企業 組織作り 組織化 方法 17 職務記述書

第3章2節.1・職務記述書

私は中小企業でしか働いたことがありません。
職務記述書は外資系企業では当たり前とされているものですが現物を見た事がありませんでした。
長谷川先生に現物を見せてもらいました。
見た瞬間に、なぜ、日本の企業では使わないのか不思議でなりませんでした。
大企業ではなく中小企業には必須です。
以降、当社では職務記述書を推奨しています。

しかし、前述の通り全体から部分へブレイクダウンするのが難しい中小企業では、
マニュアルと評価基準を基に職務記述書を固めていきます。

営業部長の場合、
職務記述書で何をやるのかを
営業マニュアルでどうやるのかを
評価基準でどこまで出来れば出来たのかを明記します。

中小企業 組織作り 組織化 方法 16 三点セットで仕事を明確化

第3章2節.三点セットで仕事を明確化

仕事を明確化するには、職務記述書と業務マニュアル、評価基準の三点セットが必要です。

理想は、全体像を職務記述書に記載。細部については業務マニュアルと評価基準で明確化です。教科書的に概論→各論へ落とし込む。ですが、中小企業の現実としては各論を積み上げて概論を整備する。また、概論から各論へ落とし込むです。今やっている仕事を棚卸して業務マニュアルを作成する(=各論)。その後、評価基準との整合性を取った上で職務記述書を完成する順番となります。下から上へ。そんで上から下へ。を繰り返す。一見時間がかかりそうですが漏れが無いので要領を得ると簡単に出来るようになります。やらなければ今のままを続けるだけです。まずは、最初の一歩を踏み出しましょう。

中小企業 組織作り 組織化 15 組織を動かす

第3章:組織を動かす

人の心理を理解して人を動かす方法は第4章以降でお伝えします。その前に「組織」として仕組みで人を動かす方法について解説します。

仕組 > 技術の順が大事。

正論ばかり言っても… ではなく、正しく正論を通したうえで相手に応じた対応が出来る事が大切です。まずは、組織を動かす正論を正しく組み立てましょう。

 

第3章1節.したい事<出来る事<すべき事

仕事は自分のしたい事ばかりではありません。会社として今すべき事をやらなければなりません。また、本人のしたい事が出来る事でない場合もあります。採用が一番大事。本人のしたい事で出来る事が会社のすべき事と合致していれば簡単です。しかし、本人のしたい事が会社のすべき事で無い場合で本人の出来ない事だと会社も入社した社員も不幸です。面接で分かるだろうと思うのですが、面接では「採って欲しい。」「来て欲しい。」の妥協でうまく合致させられていない事があります。私は面接時に「したい事」「できる事」「すべき事」の3円の図を見せるべきだと考えています。その図を見ると採用側も応募側も細部の具体的な話まで出来るからです。

この図は営業部長の例です。この会社で営業部長がすべき事は組織作りや人材育成です。本人のしたい事は部下育成と商品開発です。しかし、本人の出来る事は営業です。図に書きながら両者で擦り合わせていくと彼は営業現場で活躍しながら人材育成が出来るようになる事が可能です。なぜなら「したい事」は本人が主体的に取り組む事で出来るようになる可能性があるからです。最悪の場合でも現場で「営業」が出来る事は双方一致しているので部長職は出来なくても営業職として営業現場を担当させる事が出来ます。しかし、会社のすべき事を正しく伝えていないと本人のしたい事でない仕事をさせる事になるため離職率が高まります。したい事で出来ない事は「学習ステップ」の順で出来るようになるからです。

中小企業 組織作り 組織化 14議案シートと議事録

第2章4節.議案シートと議事録

会議が機能しないのは、目的が曖昧。結果が曖昧。議論の道筋が見えない。ためです。

会議前に議案シートで何を決めるか共有しておく。会議の時には課題と解決策を議論する。結果を議事録で共有する。事で会議で物事を決定する事が出来るようになります。会議を円滑にするために下記会議議案シートを活用する事をお勧めします。

中小企業 組織作り 組織化 13 決定・実行・検証の仕組

第2章3節. 決定・実行・検証の仕組

 

前項までの組織設計図では組織の各機能について取り上げました。
本節では上下の階層について取り上げます。
管理職が不在の会社の場合は
全て社長が意思決定を行う事になりますが今後組織化を考える上で知っておきたい事です。

組織と意思決定の関連性

社長と社員数名の時代は社長が意思決定+動く+検証+改善。社員は動く。

社長と社員10名~の時代は社長が意思決定。社員は動く+検証+改善。

社長と社員10名~管理職ありの時代は、社長が意思決定。管理職は部門意思決定+動く+検証+改善。社員は動く+検証+改善。

社長と役員+管理職

と組織の成長に応じて意思決定・実行・検証の場が移ります。

しかし、変わらないのは組織全体でPDCAを回す事です。

組織が機能しないのは、PDCAを同じ人(社長だけ)が回しているからです。

30人を超える規模になってきたら、社長は決定と検証が仕事になります。

社長が忙しく働き過ぎているのは実行に重きを置いているからではありませんか?

中小企業 組織作り 組織化 12 財務と経理

第2章2節.4・財務と経理

 

財務の視点はとても重要ですが中小企業では何をどう考えれば良いか分かる人はほとんどいません。
中小企業経営者がPL(損益計算書)は読めても、BS(貸借対照表)が苦手な人が多いためでしょう。
財務はまさにBS(貸借対照表)活動です。
どこでお金を調達し、どのように活かすかが財務の仕事です。
経理の仕事は、売上からかかった経費を記録をする事が主な仕事。
間違いなく記録する事が最重要です。

しかし、黒字倒産という言葉があるように損益計算書だけを見ていても会社の存続は出来ません。
社長が財務視点を勉強する事で生き残る会社を作る事が出来るようになります。

また、税務会計と管理会計の考え方の違いについても押さえておきたいポイントです。
日本の中小企業の会計はほとんどが税金の計算のための税務会計です。税理士さんは税金の金額を算出する事が仕事です。社長は利益を出す事が仕事です。利益を出すためには管理会計の考え方が必要です。各部門に予算を割り当てる。目標と実績の乖離をなくすために活動する。管理会計の考え方を全社に導入する事で利益を出せる体質に変わります。

最近読んだ本でとても参考になる考え方をご紹介します。

投資に関する意思決定(投資の決定)と、その投資に必要な資金調達に関する意思決定(資金の調達)と、そして運用して得たお金をどう配分するかという意思決定(配当政策) が財務の仕事~ざっくりわかるファイナンス:石野雄一(著)より引用。

 

中小企業 組織作り 組織化 11 マーケティングと営業

第2章2節.3・物:マーケティングと営業

認識から購入までの心理変化5段階と営業活動及びツールサミュエル・ローランド・ホールがRetail Advertising and Sellingにて紹介したAIDMA理論を日本の中小企業の現場に合わせたのが当社考案の心理変化に応じた営業ステップです。焼き鳥屋が煙を外に出して、香ばしい香りで人を誘うのは人間の嗅覚に訴えるからです。テレビコマーシャルに綺麗なお姉さんが出るのはオッサンの男性性に訴えるからです。太っている人がダイエット食品を買うのは、ビフォーアフターのPOPや写真などの広告を見て自分もそうなりたいと思うからです。人間に心理変化を引き起こし購入させるまでのステップを理解し、組み立てる事で売上を向上させることが可能となります。

 

 

 

大企業などでは、マーケティングと営業を分けている場合が多くあります。営業については販売会社や代理店などにさせるケースも多くあります。中小企業ではマーケティングと営業を一貫して自社で行います。社長や経営幹部は自社のマーケティングを徹底的に考える。その上で営業活動は「マニュアル化」して「誰にでも」出来るように落とし込みます。

 

マーケティングと営業の違い

マーケティングと営業の言葉の違いについて再定義します。
マーケティングとは市場と自社の商品・サービスを適合させていくことです。
「Market+ing」と理解すると理解しやすいです。
上記の心理ステップではお客様が当社商品・サービスを認識し、関心を持ち欲しくなるまでの3ステップに該当します。営業とは見込顧客と自社の商品・サービスと合致させる事です。見込顧客の潜在的な悩みや欲求を解決できる商品・サービスを顕在化させて決断させる事です。上記の各ステップを中小企業では自社内で完結させる事が望まれます。だからこそ商品開発とマーケティングは経営が考えなければなりません。

中小企業 組織作り 組織化 10 モノ・サービス:開発と提供(製造・サービス)

第2章2節. 2・モノ:開発と提供(製造・サービス)

私がこれからの中小企業に一番期待しているのが「開発」です。
真にイノベーションを起こし世の中を変えて欲しいです。
私は事業再生コンサルタントを行っていたので、人・モノ・金の資源が乏しいのは重々承知しています。
それでも新商品開発を行って欲しいのです。
目先を変えて誤魔化し補助金や助成金でお金を貰う。
そんな小手先の商売はヤメテ欲しいです。

相手にとって良い物、世の中を変えるものを作り出して欲しいです。
そのためには「うんと」勉強しなくてはいけません。
が、それが出来るのが中小企業だと思います。
大企業が過去の「モデルチェンジ」で茶を濁している間に「アイデア」と「スピード」で大企業をぎゃふんと言わせてください。
一方、過剰品質で大企業と競うのはやめましょう。
中小企業の「おもてなし」「ホスピタリティ」
は素晴らしいのですが、それらは全てコストだと認識して欲しいのです。
マスコミなどで取り上げられるのは悪くないのですが、
同じ労力をかけて同じ値段で過剰サービスに陥っている事例を多く見かけます。

単純労働はどんどんAI(人工知能)にシフトします。
師匠の長谷川先生は「AIが進化しても経営者の勘」には勝てない。
経営者は勘を磨きなさい。
と仰っていました。
伝説のコンサルティング会社プラウドフットを日本に導入した長谷川社長とお会いした時に
「これからは大抵の仕事はAIに置き換わる。
一方で手足を動かし「感覚」を伝える原始的な仕事は誰もやらない。
原始的な仕事を知的にやる事がコンサルティング会社の生き残る道だ。」
と仰っていました。

AIと戦う事なく
人間に出来る、原始的、感覚を磨く事がこれから益々重要となります。