後継社長のための経営力強化法 17.目標設定

2-4.正しく目標を設定する

 

1.問題提起

正しく目標を設定している

 

  解説

目標達成出来ずに悩んでいる企業の根本の問題は適切な目標設定が出来ていない事です。将来ビジョン実現に必要で、且つ、社員が「頑張れば出来る」と思える絶妙な目標を設定する事が重要です。貴社では論理面と心理面で適切な目標を設定していますか?

            

 

 

(移動年計グラフ=Zグラフで傾向を把握)

創業社長は感覚を最優先。「やりたい事は何が何でもやる!」大胆な目標を掲げて突っ走り続けます。一つづつ実現できれば周囲の人は否応なく動くしかありません。しかし、後継社長は大胆だけでは人は動かせません。成行値や外部環境などの情報と事実を取り込んで合理的に目標を設定する繊細さが必要となります。 

 

 

2.解決策提示

論理と心理の両面からのアプローチ

2-1.論理面

 

目標設定は逆算で行います。

得たい利益を最初に設定、その金額に返済金額を加えます。その後、税金を加えます。節税(脱税)ではなく、税金は支払うものの前提で組み立てます。税引き後利益から返済するので当然です。しかし、中小企業の現場を見ていていつも感じるのは返済については計算しているのに税金は考えていない経営者が多い事です。

「そんなに儲けなければいいじゃん。」の思考です。赤字と黒字のスレスレで経営する事が良い事のように考えて多額の経費を使っている会社すら見受けられます。

逆算的に目標設定する方法は、和仁達也さんの超・ドンブリ経営のすすめが参考になります。図で見える化するのでわかりやすいです。

目的と目標は違います。企業の目的は会社のミッション、理念です。その姿を実現した状態がビジョンです。そのビジョンを実現するために目標を設定します。

この目標が実現できると次はこれだ。と次々に訂正目標が現れます。

 

手順・

  • 得たい利益(将来ビジョンから落とし込む)を最初に設定します。
  • その金額に返済金額を加えます。
  • 税金を加えます。
  • その上で固定費と変動費を足します。
  • 合計が売上目標となります。

 

道具・

エクセルワークシート

 

コツ

考えすぎない。単純な足し算でいったん作成。

 

2-2.心理面

目標を具体化する方法としてSMARTの法則を活用する。

SMARTの法則

S:Specific (具体的である)

M:Measurable (測定可能である)

A:Agreed upon (本人が同意している、意欲がある)

R:Realistic (現実的である)

T:Timely (期限が明確である)

 

手順・

 

1.上記SMARTの法則に則り自分なりの目標設定の基準を決める。

2.目標を達成出来た場合と出来ない場合の本人の心理的影響、周囲への影響を勘案する。

3.具体的な数値で目標設定する

 

道具・

 

 

コツ
頑張れば出来そうな目標を設定する事だ。さじ加減。

前年対比200%の目標であれば、「無理」「出来ない」言い訳が先行します。前年並みの目標であれば、「出来る」でしょうが「挑戦心」や動機付けがうまくいかなくなるでしょう。

頑張れば出来る。の感覚を数値として落とし込む事が大事な仕事となります。概ね120%くらいでしょうか。成熟市場であれば105%程度でしょうか。頑張れば実現できる「気がする」感覚を持てる目標です。目標達成できれば本人の自信にもつながります。

 

 

目標を設定させるときに部下がありありとイメージを持てるようにすることが重要。

 

 

3.事例紹介

経営者(社長、営業部長)が何を目指したいのか?が会社の目標として掲げられていなければ、社員は何をしたら良いか分かりません。

私が地域密着コンサルタントに舵を切り、それまでの中堅企業対象ではなく、中小零細企業を対象としたセミナーに登壇したのは2011年の東京商工会議所のセミナーでした。中小企業経営者に分かるように簡単な言葉で伝えました。

その時の前提として、「いくらなんでも目標位はあるだろう。」と考えていました。

しかし、セミナー参加者から、「私たちの業界は非常に厳しい業界です。取りあえず毎年、前年比3%の売上目標を設定しています。が、実態は前年並みで推移しています。右肩下がりの業界の中で頑張っている方だと思います。」

この言葉を売上20億円規模の社長に聴いた時には耳を疑いました。

そもそも論として「目標はある。しかしなかなか達成出来なくて困っている。」人達が私のセミナーを受講して、目標達成の方法を知り自社で活かしてもらうのがセミナーで話す私の目的でした。

が、「目標はあってないようなもの、毎日の問題解決に振り回されています。」

「どうせ目標を掲げても達成出来ないので努力目標しか掲げられません。」

などセミナーに登壇するたびに皆さんの声を伺いました。

目標を設定していなければ、目標を達成するためのPDCAサイクルは機能するはずがありません。しかし、中小企業の現実として、「そもそも~」から始める事が大事だと実感しています。

 

4.得られる成果(評価基準)

正しく目標を設定できれば「自動」で人は動くものです。

 

5.実践への最初の一歩行動

業界、自社の過去の推移を調べる。

 

目標設定が一番難しい。正しく目標設定するための方法が書かれた本が少ない理由でしょう。逆に正しい目標を設定が出来れば継続的に目標達成させられます。適切な目標を設定したいものです。

 
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当社代表内海が2015年6月~2年半関わってきた事例を盛り込んだ内容のブログです。
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