営業(セールス)マニュアルの作り方 17 関心を強化する

第3章2節2項.関心を強化する

「見えている。聞こえている」の認知ではなく、「見ている、聞いている」の認識へとうまく転換出来ても、忘れ去られるのは一瞬です。

忘れ去られないためには短期間で複数回接触する事が重要です。

エビングハウスの忘却曲線グラフによると20分後には42%忘れられて...と悲しい状況になります。

 

 

そうならないためには、3日後、7日後、21日後までに接触を繰り返すことが出来ればその後も忘れられにくくなります。

しかし、用事もないのになかなか複数回会う事は出来ません。

以下では、相手との関係を構築しつつ関心を高めるための方法を紹介します。

とは言え、大前提として初回に相手に認知⇒認識⇒関心のステップを踏んでおかなくては以下の打ち手も相手にとっては余計なお世話となります。

 

ハガキ
は費用対効果が高い方法です。

名刺交換したらスグにハガキを書きましょうとは良く言われる事です。

しかし、色んな所で聞いてみても実行している人は3%程度です。

当社パートナーコンサルタントの松岡氏は生命保険の契約を550週連続契約獲得を継続しています。彼が実践している「基本はテンプレート化」一部直筆でが効果的です。

松岡氏は「会いたい」と思った人に対しては毎日出し続けているそうです。1か月程経ってから電話をすると相手もこちらの事を分かっています。その上で電話すると訪問しやすくなります。そこで会って頂いたお礼のハガキについては相手をびっくりさせたい時にはお客様先を後にして近くのベンチでハガキを書いてそのままお客様のポストに入れたこともあるそうです。それはお客様もビックリされてすっかり松岡さんのファンになったそうです。

電子メールの普及により手軽に簡単に(ほぼ、無料で)連絡をとれるようになりました。このため、一人の人が1日に目を通すメールの数は膨大になりました。名刺交換をして数日後にお礼メール、その後、欲しくも無いメールニュース、メールマガジンを一方的に送りつけられる。送信する側は手軽に送れるため意識していないが、受け取る人にとっては重要なメールが埋没してしまう原因となってしまう。同報メールはあくまで許可を取った上で送付したいものです。

お勧めしたい方法はステップメールです。

予めシナリオを設定しておく。

サンプルを希望された方には使い終わった頃に使用感を聞いたり、別の使い方を提案する。

あくまで、関係を維持する事を目的として複数回接触する事で興味、関心を引き寄せます。

 

アナログな方法で、私がお薦めするのはニュースレターを発行することによる関係構築法です。

自己紹介などでのアピールが苦手な人や世間話が苦手な人にお勧めの方法です。

店舗などで使えるオーソドックスなパターンは米満和彦さん保険営業などで個人のキャラを打ち出すには木戸一敏さんの「あなたレター」が参考になります。地元江戸川区の障がい者就労支援施設の一般社団法人EARTHBASEでは、利用者さんが中心となって作成しています。

 

夜討ち朝駆け

社長や決裁者に会うことが目的であれば相手の都合に合わせる。近江兄弟社営業マン時代にドラッグストアなどの量販店を担当していました。

当時はドラッグストアが伸び盛りの頃でそのチェーン店では1カ月に3店舗程出店していました。

バイヤーは新店舗対応で常に出歩いています。

本部商談が建前ですので、なかなかアポが取れず商談出来ません。

大手メーカーは「リベートつきの販売計画」があるためバイヤーも商談に応じますが中小メーカーの商談に付き合う暇はありません。

手をこまねいていてもしょうがないので、「夜討ち」営業をしていました。新店舗の陳列に応援参加した後、他社メーカーが帰った後にもう一度夜食を持参して夜中に店舗を訪問します。日中は他社メーカーの視線があるので「商談」には応じないバイヤーも夜中に再度訪問すると「ありがとう」と対応してくれます。夜中にバイヤーがする仕事は案外少なく店舗スタッフとの連絡や品番コードのチェックなどなので「商談」する時間は十分に確保できます。

また、心理的にも遅くまで付き合ってくれたとの好印象が残るためその後も良好な関係を築くことが出来ました。

 

近くに来たのでちょっと寄りました作戦

もちろん、アポなしです。本当にふらっと寄ります。

世間話、雑談、そして、何か困っている事は無いですか?

江戸川区で30年の歴史がある「ゼネック社」の埼玉支店長の仕事術です。ちょっとした汚れやネジ類の増し締め(緩みを確認して専用工具で締め直すこと)など日曜大工レベルはほとんど自分の手でやってしまいます。「こうした細かい事に職人さんを呼んでたら合わないんですよ。専門技術が必要なわけではないので、私に出来る事は私がやっています。」「そんなことをすると、売り上げにならないのでは?」との不安に対しても、「逆にこうした小さい事にその場で対応しているのがお客さんからの信頼につながっています。」と自信を持って言い切っています。実際に彼のお客さんは浮気(他社への乗り換え、相見積もり)をしません。お客様との関係が出来ているからです。「近くに来たのでちょっと寄りました。」と言って寄ってる人が少なくなった時代だからこそチャンスです。

 

私も良く使います。コンサルタント=先生職ですのでこちらから出向く営業は地位の低下を招くという同業もいます。しかし、私は営業関係のコンサルティングなので、「勘を鈍らせないために飛び込みました。」といえます。訪問するのに何らかの理由づけさえできれば良いのです。