営業部長の仕事と役割20 PDCAの見える化分析

ページめくるのが面倒くさい…との声を受けて
営業部長の仕事と役割」全67編を1冊の小冊子にまとめました。
http://hcj.bz/営業部長の仕事と役割小冊子/
【小冊子版】営業部長の仕事と役割は【無料】でダウンロード出来ます。
A5サイズPDFでスマホ、iPadで気軽に読めます。

 

目標と現状の差異を見える化する模造紙分析

ここで模造紙分析の方法を紹介します。
見える化分析のキモです。
壁面に模造紙を貼ります。
その模造紙上にPDCAに対応した自社で実際に使用している帳票類を貼ります。
PDCAの流れが一目で分かります。


(写真は東京商工会議所セミナーで模造紙分析を実演している著者)

「経営で重要な事は全体を俯瞰する眼である。」とは色んな本に書かれていることです。
しかし、どのようにやれば良いのかについては誰も教えてくれませんでした。
当社が推奨する方法は模造紙を使った方法です。
この方法でPDCAサイクルが機能しているのかが明らかになります。

最初に、自社で使っている帳票類を全て洗い出します。
今年の売上目標、実績、予算実績対比表、商品別売り上げ実績表などはどの会社でも使っているでしょう。
これらの帳票を模造紙上に張り出して自社に足りないものは何かを社員と共に検証する方法です。
しかし、小さな会社の場合には、そもそも目標自体を設定していない場合も良くあります。
「ダメ出し」が目的ではないので、無ければ設定すれば良いだけです。

大至急設定してください。

多くの会社では計画部分が「空白」になります。
と言うのも、ここでの計画とは実行計画で必要な「実行量」を満たすために「誰が何をどれだけやるのか?」について書かれているものだからです。
検証については、予算実績対比で検証されている場合が多いでしょう。
月次会議などで目標と個人別の達成度合をを記した帳票類となります。
しかし、目標を達成できていない場合の具体的な打ち手まで盛り込まれている「改善」を実行している組織は少ないでしょう。

模造紙分析のもう一つの効用は上司と部下とが一緒に行う事です。
上司と部下が対面すると部下は上司に何か言われると「責められている」と感じます。
しかし、対象物を共有しながらの会話ではアイデアが湧いてきます。
これは、正対する1対1のコミュニケーションではなく「模造紙上の問題」を客観的に捉える事が出来るため、 問題は何かを認識、共有しやすくなるからです。
「誰が悪いか?の犯人捜しではなく、何が悪いか?の問題探し」へと視点を切り替えるのに効果的です。
また、この模造紙分析で発見された改善策は着手できることはすぐに着手することをお奨めします。

実際にある食品関連の商社では毎日書いている日報が本来の目的(課題、見込み、対策などの営業活動の訪問上の目的)ではなく、トラックの車両運行管理の目的となっていました。
走行距離、有料道路領収書、給油明細書を添付して上司に提出していたのです。
上司も部下も「当たり前にやっていたことなので全然気が付かなかった」ことでした。
すぐに日報の上部の空欄部分にその日1日の売上目標と売上実績を記入する欄を追加しました。
その結果全員が1日の売り上げ目標を意識するようになり前年対比140%の売上となった営業マンも出現しました。
このように、検証途中に気が付いたことをスグに実践できる事がこの方法の大きな利点です。

この見える化分析のもう一つの効果は、危機意識や当事者意識を醸成する事が可能となる事です。「当社の社員には危機意識が無い。」と判断するのは誤りです。
なぜなら、意識は見えないからです。
危機意識を持っている人とそうでない人をあなたはどうやって見分ける事が出来ますか?
「私は危機感を持って仕事をしています。」と言うのは誰でも言えます。
口が上手な人や演技が上手な人は「らしく」見せるでしょう。
口下手で本当に危機感を感じていてもうまく伝える事が出来ない人は傍から見れば、
「あいつ、危機感ねえな。」となります。
危機意識の有無を見極める事は困難です。
しかし、社員に危機を見せることは可能です。
危機を見せる事で行動に繋げる事が出来ます。
東日本大震災後の計画停電や電力供給量のグラフは毎日テレビでニュースとして取り上げられました。
本日の電力供給量と需要予測をグラフで見せられると、そのテレビを見た人は節電への意識が高まります。
その結果、多くの事業所・家庭で節電に取り組みました。
多くの言葉を費やすより、「赤・黄・緑」の色で見えると行動が容易になります。
「見える化」遠藤功(著)東洋経済新報社によると見える化には5つのカテゴリーがあります。
1.問題の見える化 2.状況の見える化 3.顧客の見える化 4.知恵の見える化 5.経営の見える化です。
その中核に問題の見える化があります。
本項では問題発見のために「PDCAサイクル」の見える化を行います。
また、進捗状況を見える化する事により仕組みの定着化を行います。
余談ですが、私は同氏の著書の中では「現場力を鍛える」をお奨めします。中小企業の経営者にとって非常に参考になる1冊です。

 

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当ブログで使用している漫画素材は「ブラックジャックによろしく」より借用しています。
https://note.mu/shuho_sato/n/na1c3e7c1aa60
ブラックジャックによろしく
著作者名:佐藤秀峰
サイト:漫画 on web http://mangaonweb.com

当ブログは、
組織営業力強化を目的とした中小企業経営者及び営業部長を対象に執筆しています。
ヒューマン・コンフィデンスジャパン株式会社
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