営業部長の仕事と役割11  ビジョン構想

ページめくるのが面倒くさい…との声を受けて
営業部長の仕事と役割」全67編を1冊の小冊子にまとめました。
http://hcj.bz/営業部長の仕事と役割小冊子/
【小冊子版】営業部長の仕事と役割は【無料】でダウンロード出来ます。
A5サイズPDFでスマホ、iPadで気軽に読めます。

 

2・日本人が苦手なビジョンを構想する

日本人が苦手なビジョン
家業を脱し、企業になるにはビジョンを描き、部下に夢と希望を伝える事が大事だと言われます。しかし、そもそも日本人はビジョンを描く事が苦手です。それは民族性に起因していると私は考えます。狩猟型民族である欧米人は大きなビジョンや目標を掲げその実現を勝ち取る民族です。一方農耕型民族である日本人は目の前の仕事を一つ一つコツコツとこなしていく価値観重視型民族だからです。企業経営においてもビジョン=大風呂敷を広げる事よりも、安定・永続型企業が好まれます。ビジョン型か価値観型かについては平本氏のこの著書が参考になります。

しかしながら、グローバル化が進んだ現在では、これまでの「コツコツ」重視の価値観型だけでは自社が何を目指すのかが伝わりにくくなっています。そこで、将来ビジョンを伝える必要が急務となっています。

部下に対して自社の将来ビジョンを伝え、実感を持たせるためには、グループワークで実習することが効果的です。5年後、10年後に社員それぞれが自分の現在の年齢と将来の年齢を描くことで会社と自分の将来像が描けるようになります。当社で実施しているビジョンワークショップを紹介します。

・手順
1.自分の10年後の年齢、家族の年齢、社員の年齢。社屋の年数。を付箋に書き出させます。
2.その付箋紙を模造紙やホワイトボード上に貼付けグルーピングしていきます。
3.上記の項目を実現するとしたらいくら(金額)必要なのかを算出させます。
4.10年後→5年後→3年後→1年後に必要金額を算出します。
5.1年後の目標に向けて具体的な行動計画に落とし込んでいきます。

・コツ:将来ビジョンを描くときに、「実現可能性」はいったん無視するようにします。現状から思い描くと壮大なビジョンを描けません。ついつい、無難な出来る事の積み上げ思考になります。「自由に描くからビジョンです」と伝えます。当社がファシリテーターとして司会をする場合には、「例えば~、同じような規模の会社で10年後に全社員が入れる会議室付きの自社ビル竣工ってことを言っていた社員がいましたよ。」とか、例を掲げる事で、社員は「大き目のビジョン」を描けるようになります。自社でやる場合には、社長は誰が何を書いたのかを覚えておくと良いでしょう。機会を見つけて「一緒に実現しよう。」と声を掛ける事がしやすくなります。

これまで多くの会社で研修形式でグループワークを実施してきました。最初は、自社ビル、工場移転、給料など社内の改善レベルの将来ビジョンが多かったです。ビジョンというより不満の噴出の場合もありました。20代社員は大きな仕事がしたい。30代は給料などの待遇改善。40代以上になると将来ビジョンより将来不安の解消が多くなります。。経営理念は、「世の中を変えるような大きな事」を掲げているのに、社員の描くビジョンの「小ささ」に歯がゆい思いをする社長が多い。そういう社長は、社員が掲げた将来ビジョンを基に、再度社長自身がビジョンを描く。なかなか言語化できなかった事がうまく表現出来るようになります。ホンダの創業者である本田宗一郎氏や京セラの創業者の稲盛和夫氏などは、小さい町工場時代にミカン箱にのり、「世界一」を目指していました。何度もビジョンを描き直し目の前の改善ではなく世の中を変えるビジョンを確立してほしいですね。

 

未来組織図への展開
将来ビジョンを作成してもいつまでに誰がなにをどれだけやるのか?
を明確にしなくてはただの妄想です。特に上記のグループワークを実施した後では昂揚感は高まるものの行動できずに逆効果の場合もあります。そこで、グループワーク実施後、各項目ごとに責任者をたて具体的な行動計画に落とし込みます。また、組織の構成メンバーの年齢層が広い場合には、現在の組織図と将来の組織図を作成するとそれぞれのメンバーが「5年後10年後にどうなっていなくてはいけないのか?」を本人が自覚しやすくします。会社としては人材採用、及び育成計画の必要性が明確になります。

 

会社のビジョンを社員のビジョンに落とし込む

私が働いた100年企業の近江兄弟社では
「自分の子供が働きたくなる会社」を作る。という小さいけど続いていくビジョンとして存在し続けていました。
そして、実際に親子三代で働いている社員もいました。親から子へそしてその先へと会社を「今より」良くしていくことが価値観を大切にする日本人にとってビジョナリーとなり得るのでしょう。

 

ビジョンネタ=ビジョナリー=世界を変える。

先日ビジョナリー・マネジャーの秋元氏の出版パーティーに参加しました。。
私は、ミッション→ビジョン→戦略→戦術との考えでしたが、氏の講演を聞いて考えを変えました。それは、「○○で世の中を変える」ビジョンの実現するためにミッションがあり、戦略→戦術の順となる。という内容です。
日本の大企業が現在苦戦しているのは、戦後に立ち上がった企業が「復興」を目的とし、存続→維持→発展を目指しているから世の中を変えられずに、ひいては自社の維持すらできてないのです。世の中に必要とされないから退場を余儀なくされるのは当然です。

 

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当ブログで使用している漫画素材は「ブラックジャックによろしく」より借用しています。
https://note.mu/shuho_sato/n/na1c3e7c1aa60
ブラックジャックによろしく
著作者名:佐藤秀峰
サイト:漫画 on web http://mangaonweb.com

当ブログは、
組織営業力強化を目的とした中小企業経営者及び営業部長を対象に執筆しています。
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