営業課長の仕事と役割 10.出来る課長が陥る罠

2・出来る課長が陥る罠

当ブログは社員数30~100名、営業社員10~30名程度の中規模企業向けの内容です。対象読者の営業課長は部下を数名抱えながら、営業現場であるお客様を訪問しているプレイングマネジャーです。年齢層は30代~40代。

 

「オレ(私)が出来るんだから、お前も出来るだろう。」

あなたが営業課長になったのは「何が」評価されたからでしょうか?

営業職としての「営業」の結果です。あなたには営業の能力があると評価されたのです。
そのあなたのやり方を部下は出来ません。

 


押し付ければ押し付けるほど部下は出来なくなります。
出来る課長が陥る罠です。

 

アフリカに、
「早く走りたいのか?
遠くまで行きたいのか?
早く走りたかったら一人で走りなさい。
遠くまで行きたかったら仲間と行きなさい」
という諺がある。

ボスを目指すか?リーダーを目指すか?
が問われます。
高度経済成長の昭和時代には鍋蓋型の組織で機能しました。
一人のカリスマ的ボスがいてあとは全員兵隊の組織です。
今も存在しますが、絶滅危惧の組織です。
時代に適応しなくなったためです。
時代の流れをうまくつかんだボスが一人いて
即断即決出来るので意思決定と実行のスピードが速く効率が良い組織でした。
しかし、
現在の低成長時代になると一人の意思決定の速さよりも
組織の意思決定の速さが重要です。
ボスが理解力があり行動力があるのですが、兵隊は難しい事は出来ません。
ボス型ではなく、リーダー型の組織が必要となってきました。

営業課長になったばかりであれば、オレについてこいの感覚でしょう。
しかし、時代が変わりました。
あなたのやり方を押し付けるのではなく、
部下に考えさせ、実行させる事で課の売上目標を達成できるようにしたいものです。

「大企業では薄まるからね。」
とある大企業の会社員の方が言った言葉を忘れません。
大企業では、人は組織の機能として働いています。
その人がいなくても他に代わりの人がいます。
誰かひとり休んだくらいで大勢に影響無いとその方は自虐的に言っていました。
一方、中小企業は人で動いています。

「どこの会社の○○さん」の関係性がそのまま仕事に直結します。
多くの中小企業では転勤も人事異動もありません。
入社して退職するまで同じ仕事をする事も普通です。

そのような環境では、機能ではなく人に焦点があたるのは無理からぬ事です。
しかし、属人要素だけの営業部には限界があります。
組織営業力を強化したいのであれば、

やはり犯人探しではなく問題探しへと視点を変えたいものです。

しかし、私が最初に聞く話は
「課長の○○がダメだ。」
「○○さんにはやる気が感じられない。」
「△△さんは、数字は上げるんだけど人を育てられないんですよ。」
と、犯人捜しの話ばかりです。
特に犯人を捜す方向に向きがちなのは、職人気質の古参社員です。
仕事は出来るが人を育てられない年上の部下だったりします。
そうなると、厄介な状態です。
常に誰かを犯人にしないと気が済まない職人気質の古参社員が会社を仕切っている状態となってしまいます。
犯人を捜すのは勝手ですが、犯人を見つけたからと言って目標を達成できるようになるのでしょうか?
これまで私が支援したどの会社でも犯人を見つけても何の解決にもなりませんでした。
私自身も中小企業で10数年働いていたので良く分かります。
頭では「犯人探しをしていても何の問題解決にもならない。」ってのは分かっています。
しかし、怒りというかモヤモヤしたものをどこかにぶつけないと納まらない。
のが現実です。
「あいつがやってくれたら…。」「何で分かってくれないのか?」
となり、誰かのせいにしていました。
私が最初に就職した会社を「社長が悪い。」「出来の悪い部下が悪い。」
と誰かのせいにして辞めました。

これからお伝えする内容で、誰が悪いかの犯人捜しではなく問題探しへと視点を切り替えてくれたらと思います。

 

「人の強みではなく弱みに焦点を合わせる者をマネジメントの地位につけてはならない。人のできることは何も見ず、できないことはすべて知っているという者は、組織の文化を損なう」  現代の経営:ドラッカー

問題が見えないから、問題を発生させた人を責める。
問題を見える化する事で問題を解決出来るようになる。
中小企業は「人」が財産です。
せっかくのご縁で一緒に働いている人を犯人にするのではなく、英雄にしたいものです。
第三章以降で具体的な方法について解説します。

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