中小企業経営者のための経営力強化方法32.省略・一般化・歪曲の罠 

 

Q:省略・一般化・歪曲の罠にはまっていないか?

○問題提起:省略・一般化・歪曲の罠に陥っていないか?私たちは言葉によるコミュニケーションを行う時に無意識で 「省略」「歪曲」「一般化」を行っている。 このため、言った事が相手に伝わらないという問題が発生する。 特に、会社など同じ環境の「空気」を共有している場であれば、 伝えた側は部下に「分かるだろう」と強要してしまいがちだ。
○解決策:省略・一般化・歪曲とはどのようなものであり、どうすれば防げるのかについて解説する。省略とは、体験の特定の側面に選択的に注意を向け、他の側面を除外する事だ。例えば「うまくいってません。」「ちゃんとやります。」などの場合、「基準、レベル、誰にとって、何が、」など具体的な事が省略されている。省略は親しい関係になると頻繁に行われるが、対象である(誰)(どこ)(何)を省略すると理解できにくくなる。自分が伝えたい全てを言語化して伝える事は出来ない。言語化の能力だけでなく、時間的な制約もあるからだ。まどろっこしい会話を好む人はいないが、省略しすぎた会話は成り立たない。一般化とは、その経験が一例であるにも関わらず経験全体を表すようになる事だ。例えば、「一度もうまくいった事が無い。」「男(女)なんて...」「みんな、そう言っている。」などが一般化である。本当に一度もうまくいった事が無いのか?全ての男(女)性があてはまるのか?みんなとは、本当に全員か?を考えずに無意識で使っている。「みんな持ってるもん。だから、買ってよ。」は、子供たちが親に物をねだるとき見受けられる光景だが、大人になっても一般化している人は少なくない。一般化は自分の正当性を主張するときに使われる。「みんな」と一般化するものの言い方は、上司の言う事を聞かない社員が良く使う言葉だ。彼らは社員を代表して上司に物を言っているつもりだ。「みんなそう言っています。」と言われた時に、「みんなとは誰の事か?」と落ち着いた口調で問い返して欲しい。歪曲とは事実ではなく主観に基づいた意味づけや決めつけの事だ。「あなたはいい加減な仕事しかしないね。だらしないね。」など、人による基準が違う「いい加減」「だらしない」を強調して歪曲している。聞き手として歪曲して受け止める事もある。批判や指摘された事実を受け止めるのではなく、自分の人格を否定されたかのような受け止め方をしている場合だ。自分の価値観を相手に押し付ける場合に歪曲した表現が使われる。人は生まれ育った環境が違い独自の価値観で物事を判断している。事実を事実として伝えるのではなく各自が自分の価値観を通して物事を伝えるので歪曲が起こる。省略・一般化・歪曲を理解した上で前述の5W2Hを明確にした伝え方を徹底する事で曖昧な表現は防ぐことが出来るようになる。しかし、日常会話では省略も一般化も歪曲も当たり前に行われており、「省略・一般化・歪曲」を完全に取り入れたり、排除する事は出来ない。まずは、 5W2H(いつ、どこで、誰が、何を、どこで、なぜ、どのように、どれだけ)を明確に伝える。一方、聞き手として、相手の発した言葉が理解出来ない時には「具体的にはどういう事ですか?」「何がそうさせないのですか?」「全てですか?」「絶対にですか?」と質問する事で5W2Hを明確にする。部下を教育するときは、しつこいくらいでよい。「具体的にすべきことが分かった。」「自分がこんなことを考えていたのかが明確になった。」「他にもこんな考え方があるな。」などの意識変換や気づきを起こせる。なお、5W2Hを明確にする質問は多用しすぎると尋問、詰問となりかねない。部下を観察しながら行いたい。省略・一般化・歪曲の存在と解決が出来る事により思考の整理が可能となる。NLP(神経言語プログラミング)のトレーニングではこうした質問の技術を習得することが可能だ。興味、関心ある方はNLPプラクティショナー(実践)コースを受講してみると良いだろう。ノーザンライツの池江氏の講座は特にお勧めだ。
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