中小企業経営者のための経営力強化方法29.良い場を作る

Q:聴くよ話すよの場を作っているか?

○問題提起:コミュニケーションは意思疎通。重要なことは場づくり。「これから話しますよ。聞いてください。」の場が出来ていないままコミュニケーションを始めていないだろうか?あなたがどんなに熱く語っても相手が聞く耳を持っていなければコミュニケーションは成り立たない。有効なコミュニケーションを成立させる場を作る必要がある。
○解決策:ラポールにより場を作る。ラポールとはフランス語で「橋を架ける」という意味。相手との間に橋を架けて距離を縮めお互いの信頼を得ること。いきなり話し始めるのではなく聞き手と話し手との間に橋を架けてから会話を始める。
・手順1.相手を観察する
毎日のように顔を合わせるからこそ、相手を観察したい。
2.共通点を探す
営業などで初めてお客様を訪問した時に無意識に行っていることが共通点探しだ。出身地、好きな食べ物、趣味などを尋ねたり尋ねられたりしたことはあるだろう。何らかの共通点から話題を展開するとお互いの距離は縮まりやすい。
3.ペースを合わせる
話す速さだけでなく、呼吸までも合わせると相手も話しやすくなる。同時に相手の真似をすると相手は居心地の良い空間を感じる。ペースを合わせる、真似をするの2つの技術を習得するだけでも、聴くよ話すよの良い場づくりが出来る。
4.場が成立する
話す→聞く→話す→聞くが交互に繰り返される。自分の伝えたい事を相手伝わりやすいように伝える。相手が分からないことを率直に聞ける。良い場があれば良質なコミュニケーションが成り立つ。
・コツ:一度に全て行うことは難しい。話す速さを合わせるペーシングから始めると始めやすい。普段は早口で話す人は少しだけゆっくりと話す。すぐに出来る具体的な行動の中で実感してほしい。

ペーシング演習
2人1組で向かい合う。一人が大きく深呼吸を繰り返す。この時、大きく肩を動かすように深呼吸をする。もう一人は相手に合わせて深呼吸をする。呼吸は相手の肩の動きをみるとわかりやすい。
事例:赤ちゃんを抱っこしたままお母さんも寝てしまう。赤ちゃんを寝かしつけているお母さんが赤ちゃんと一緒に寝てしまうのは、無意識に赤ちゃんの呼吸に合わせ無意識にペーシングを行った結果だ。本当に信頼しあっている親子だから無意識に寝てしまう。

ミラーリング演習
人間鏡です。一人が動き相手が真似をする事を繰り返す。実際には、すべてを真似するとわざとらしいので大きな動きがあった後にすぐに真似する程度にとどめたい。
事例:昔、誰かが煙草に火をつけると次から次へと煙草に火が付いた。などの話を良く聞いた。飲み会の席などでは、話すタイミングと飲むタイミングがあるので相手がグラスに口をつけるタイミングで自分もグラスに口をつけると相手にとっても良い間となる。相手が足を組み替える時に足を組み替えたり、相手が腕を開くときに腕を開いたりと鏡の様に真似する。

○良い場を作ることで得られる成果はコミュニケーションの改善だ。話す技術や聴く技術以前に良い場があることで上手に話せない人や人の話の真意をくみ取れない人も人との意思疎通が億劫でなくなる。