ビジョン作成方法 3 なぜ、ビジョンを描けないのか?

第1章:なぜ、ビジョンを描けないのか?

「家業を脱し、企業になるにはビジョンを描き、部下に夢と希望を伝える事が大事だと言われます。しかし、そもそも日本人はビジョンを描く事が苦手です。それは民族性に起因していると私は考えます。狩猟型民族である欧米人は大きなビジョンや目標を掲げその実現を勝ち取る民族です。一方農耕型民族である日本人は目の前の仕事を一つ一つコツコツとこなしていく価値観重視型民族です。企業経営においてもビジョン=大風呂敷を広げる事よりも、安定・永続型企業が好まれます。しかしながら、グローバル化が進んだ現在では、これまでの「コツコツ」重視の価値観型だけでは自社が何を目指すのかが伝わりません。グローバルな競争環境では勝てません。そこで、将来ビジョンを伝える必要が急務となります。

豊かな森林に囲まれた農耕民族は、地域に根差し植物を栽培して暮らしてきました。

砂漠で生まれ育った狩猟民族は、獲物を追って暮らしてきました。

長い年月をかけて育った環境が、価値観型とビジョン型の生き方を分けてきたと言えるでしょう。

 

第1章1節. 農耕民族が大切にしている事

農耕民族が大切にしている事は「和を以て貴しとなす」の価値観です。
昨日より今日、今日より明日豊かになるためにはコツコツとした努力が大事です。
これまでの地域密着型コンサルタントしての私は、
「毎日コツコツ」を続けているとちゃんと良い事がありますよ。
とお伝えしてきました。
農耕民族的思考ですね。

この枠組みでは大きなビジョンを掲げる必要はありませんでした。
なぜなら、困ったときはお互い様です。多くの方に紹介を頂きこれまで5年間食えて来れましたから。
しかし、前述したように、
50歳になろうとする時に「この先どうしたものか?」と悩み始めたら売上拡大の余地が少ない事に気が付きました。毎月のようにセミナーを開催し、異業種交流会やボランティア団体で活動しても経営者との出会いが少なくなっていたからです。
定型で安価な商品やサービスであれば、あと数年は売上の拡大が見込めたでしょう。しかし、形のないコンサルティングの場合では「限界」を感じ始めていました。

 

BNIと倫理法人会の違い

どちらが良いとか悪いとかの価値判断は挟みませんが、対比しやすいので例として紹介します。

 

BNIについて
BNIは、1985年にアイヴァン・マイズナー博士により創立された世界最大級のビジネス・リファーラル組織です。BNIでは、経営者や事業者がお互いにリファーラルを提供しあうための、仕組みと環境を用意しています。BNIのメンバーは、数十人の経営者や事業者で構成される「チャプター」と呼ばれるグループで信頼関係を築き、お互いにリファーラルを提供します。リファーラルとは、質の高いビジネスにつながる紹介のことです。BNIのメンバー間では年間何百万件ものリファーラルが交わされ、約1兆円相当のビジネスが生み出されています。BNIのメンバーであることは、信頼できる営業チームを持っているのと同じです。BNIは「Givers Gain®」(ギバーズ・ゲイン)という理念に基づいて活動しています。これは、他の人の為に行動すれば、その恩恵は巡り巡って自分に返ってくるという意味です。BNIのチャプターでは、メンバー同士がお互いのビジネスの売上を伸ばす手助けをすることで、メンバー全員が良い結果を得ることができます。

目的が売上を上げるための組織と明確です。

 

倫理法人会
「企業に倫理を、職場に心を、家庭に愛を」をスローガンに、まずトップ自らが純粋倫理を学び、変わることによって、社員や社風を変え、健全な繁栄を目指しています。とは言え、倫理法人会が全く会員同士の売上向上を目指していないかと言えば違います。同じ価値観を持つ仲間同士だから紹介は頻繁に行われています。

 

農耕民族は倫理法人会のような和を以て貴しとなす。が好まれます。日本では都心部を除いてBNIが浸透しないのは狩猟型=目的=営業があからさまなのが好まれないからでしょうね。